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黒ナンバーの取得に必要な書類は?入手方法や書類の書き方も解説

黒ナンバー取得には、必要書類を不備なく揃え、運輸支局や軽自動車検査協会での手続きをスムーズに進めることがポイントです。

本記事では、取得に必要な情報を網羅し、黒ナンバーの取得を検討している事業者や運送業の開業を考えている個人に向けて、わかりやすく解説します。

さらに黒ナンバーの概要や取得方法をはじめ、必要な書類の書き方や入手先、よくある質問への回答まで詳しく紹介します。

目次

黒ナンバーの取得方法と流れ

黒ナンバーとは、営業用の軽貨物自動車に割り当てられるナンバープレートのことを指します。

通常の白ナンバーと異なり、黒い背景に黄文字で構成されているのが特徴です。

このナンバープレートは、貨物軽自動車運送事業を営むために必要であり、法律に基づいて取得が義務付けられています。

以下が、黒ナンバー取得までの一般的な流れです。

  1. 事業計画の策定
  2. 必要書類の準備
  3. 運輸支局への届出
  4. 事業用自動車等連絡書の発行
  5. 軽自動車検査協会での車両手続き
  6. 事業開始

各手続きの詳細や必要書類については、次章以降で詳しく説明します。

また、最新の情報や地域ごとの手続きについては、国土交通省や各運輸支局の公式サイトを参考にしてください。

出典:貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)の届出について|近畿運輸局

黒ナンバー取得に必要な書類

黒ナンバーを取得するためには、複数の書類を準備する必要があります。

それぞれの書類には目的があり、適切に準備することで手続きをスムーズに進められます。

この章では、以下の必要な書類の概要と申請に関連する情報を説明します。

  • 貨物軽自動車運送事業経営届出書
  • 運賃料金設定届出書
  • 運賃料金表
  • 事業用自動車等連絡書
  • 車検証

貨物軽自動車運送事業経営届出書

貨物軽自動車運送事業経営届出書は、軽貨物運送事業を開始する際に必要となる基本的かつ重要な書類です。運輸支局で黒ナンバーを取得するために提出が求められます。

届出書には、事業内容や営業所の所在地、使用する車両などの情報を記載します。

提出時には提出用と控え用の合わせて2部が必要です。

提出の準備には事業計画の詳細を検討し、各項目を正確に記入する必要があります。

一般的に、作成から提出まで数日から1週間程度はかかると見込んでおきましょう。

出典:貨物軽自動車運送事業 申請書様式|国土交通省

運賃料金設定届出書

運賃料金設定届出書は、事業で提供する配達料金やサービス料金を届け出るための書類です。

運送業務を行う際には、適切な配達料金を設定し、運輸局に報告する義務があります。

貨物軽自動車運送事業運賃料金表で設定した料金を作成したら、運輸支局へ提出する際に運賃料金設定届出書も併せて提出する必要があります。

提出時には、運輸局提出用・運輸支局提出用・控え用の3部を用意しましょう。

届出書の記載内容には、配達料金の計算方法や料金表が含まれるため、事前に詳細な計画を立て、記載漏れのないように注意しましょう。

作成から提出までには、数日から1週間程度の余裕をみておくと安心です。

出典:運賃料金設定(変更)届出書|国土交通省

運賃料金表

運賃料金表は、運賃料金設定届出書に添付する書類で、荷主に提示する配達料金を具体的に示したものです。この表は、事業者が提供する配達サービスの透明性を高め、料金に関するトラブルを防止する役割をもちます。

運賃料金表を作成するには地域や市場の相場を参考にしつつ、自社の配達料金体系を決定する必要があります。

正確に内容を整理して記載することで、顧客や運輸局からの信頼を得やすくなります。

出典:貨物軽自動車運送事業運賃料金表|国土交通省

事業用自動車等連絡書

事業用自動車等連絡書は、運輸支局で手続きを行う際に発行される書類です。軽自動車検査協会で車両の種別変更手続きをするために必要となります。

事業用に変更する手続きが完了した後に受け取る書類であり、取得自体にはそれほど時間はかかりません。ただし、事前に行う届出や確認手続きが正確であることが求められます。

記入後、運輸支局で必要な押印を受けたうえで、軽自動車検査協会に提出します。

出典:事業用自動車等連絡書|国土交通省

車検証

黒ナンバー取得のためには、使用する軽貨物車両が適切に登録されていることを証明する車検証の提出が必要です。

車検証は車両が法令に適合していることを証明する重要な書類であり、運輸支局や軽自動車検査協会で確認されます。

新車の場合には、車台番号が確認できる「完成検査証」などの書面で代用できる場合があります。

既存の車両であれば、車検証のコピーを用意しておくと手続きをスムーズに進められます。

参考:
黒ナンバー(軽貨物自動車運送事業)|国土交通省北陸信越運輸局
貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)の届出について|近畿運輸局

黒ナンバー取得に必要な書類の書き方

黒ナンバーを取得するための書類作成は、正確さが求められます。

この章では、各書類の具体的な書き方や記入時のポイントを説明します。

貨物軽自動車運送事業経営届出書

貨物軽自動車運送事業経営届出書では、事業内容や運行計画、使用する車両などを正確に記入する必要があります。

主な記入事項には以下が含まれます。

  • 事業所の所在地
  • 代表者の名前
  • 事業の概要
  • 使用する車両の情報

記入時のポイントとして、営業所の住所や代表者の名前が住民票や会社登記簿と一致していることを確認してください。

また、車両に関する情報(車種やナンバーなど)を正確に記載し、運行予定の範囲や提供するサービス内容について、過不足なく説明する必要があります。

記載ミスがあると手続きが遅れる可能性があるため、書類作成後には必ず内容を再確認しましょう。

運賃料金設定届出書

運賃料金設定届出書では、事業で提供する配達料金や料金体系を明確に記載する必要があります。配達料金の計算根拠や料金体系をわかりやすく示すことが求められます。

配達料金を設定する際は、地域の相場や競合他社の料金を参考にし、適切な価格設定をすることが重要です。また、料金が適用される条件や特別な料金が発生する場合についても、はっきりと記載しましょう。

もし配達料金が不明確だったり、極端に高い料金設定をしたりした場合、届出が却下される可能性があります。

料金の計算方法や価格設定に不安がある場合は、専門家のアドバイスを受けるのも1つの方法です。

運賃料金表

運賃料金表は、運賃料金設定届出書に基づいて具体的な料金を示すための書類です。

この書類では、料金体系(例:1個あたりの料金や距離制料金など)や適用条件をわかりやすく記載します。

作成時には、誰でも一目で理解できるようシンプルにまとめることが大切です。例えば、個数ベースで「荷物1個あたり150円」と記載したり、距離制の場合は「5km以内:〇〇円」と表にまとめたりする方法があります。また、特定の条件(深夜料金や繁忙期料金など)に応じた追加料金が発生する場合は、その条件と料金を明確に記載します。

荷主顧客に対して料金が透明で信頼できる内容であることが重要です。

事業用自動車等連絡書

事業用自動車等連絡書は、運輸支局で発行される書類ですが、一部の情報を記入する必要があります。

この書類には、登録する車両の情報(車両番号・車種・所有者など)を記載します。車検証に記載された内容を正確に転記し、所有者の情報が最新であることを確認しましょう。

また、車両が登録基準を満たしていることを証明する書類の添付が必要となる場合があります。

黒ナンバー取得に必要な書類はどこでもらえる?

黒ナンバーを取得するためには、必要書類を正しく準備する必要があります。

書類の取得方法や作成方法は、以下の3つに分けられます。

  • 運輸支局の窓口や公式サイトで取得するもの
  • 自身で作成するもの
  • 車両に備え付けられているもの(既に所持しているもの)

以下の表に、各書類の入手先と補足情報をまとめました。

黒ナンバー取得に必要な書類一覧

書類名入手先補足
貨物軽自動車運送事業経営届出書運輸支局の窓口または公式サイトからダウンロード提出先の運輸支局の公式サイトを確認するのがおすすめ
運賃料金設定届出書運輸支局の窓口または公式サイトからダウンロード申請時の記入例を運輸支局で確認可能
運賃料金表自身で作成する
(フォーマット指定なし)
料金体系をわかりやすく整理して作成する
事業用自動車等連絡書運輸支局で発行自身で作成し、運輸支局に提出・押印を受けた後、軽自動車検査協会に提出する
車検証車検証は既存の車両に備え付けられている新車の場合は完成検査証などで代用可能
黒ナンバー取得の必要書類一覧

運賃料金表については特定のフォーマットは定められていないため、自作が必要です。

作成時には、料金区分や計算方法を明確にし、荷主が理解しやすいように記載することが求められます。

また、車検証は既存の車両に備え付けられている場合が多いですが、新車の場合は完成検査証が代わりに使用されることがあります。

各書類を取得する際には、申請先の運輸支局で最新情報を確認し、必要に応じて問い合わせをすることをおすすめします。

【FAQ】黒ナンバー取得に必要な書類に関するよくある質問

黒ナンバーを取得するためには、いくつかの書類が必要です。

しかし、申請する人の立場や状況によって、準備すべき書類が異なる場合があります。

この章では、法人と個人の場合や、普段使いの軽自動車を営業用に変更する場合、車両入れ替えや名義変更する場合など、よくある質問について解説します。

法人と個人では必要な書類は異なる?

黒ナンバーを取得する際、法人と個人では必要な書類に違いがあります。

個人の場合は、個人事業主として申請します。そのため、事業の所在地や使用車両に関する基本的な情報を届け出る必要があります。

一方、法人の場合は、法人としての正当性を証明する書類が必要です。

具体的には、法人の「登記事項証明書」や「印鑑証明書」を提出します。また、法人の代表者を証明するための書類も必要です。

個人事業主の場合は住民票や印鑑登録証明書など、個人を証明する書類を提出することで代用できます。

申請先の運輸支局で、必要な書類や詳細な要件を確認することが重要です。

参照:貨物軽自動車運送事業の届出について|国土交通省

普段使いの軽自動車を黒ナンバーにするときとそうでないときの違いは?

普段使いの軽自動車を黒ナンバーに変更する場合、車両の種別変更手続きが必要です。この手続きを行うことで、その車両は営業用として登録されます。

営業用に変更するためには、事業用自動車等連絡書と車検証を提出する必要があります。

車両の種別変更を行う際には、その車両が営業用基準を満たしているかどうかが確認されます。特に、配達料金を受け取る業務を行う場は、任意保険を営業用に変更する必要があります。変更することで、保険料が通常より高くなることを理解しておきましょう。

白ナンバーの場合、営業活動を行うことは法律で禁止されているため、営業用の車両として使用するには黒ナンバーへの変更が必須です。

黒ナンバーの車両入れ替え、名義変更に必要な書類は?

黒ナンバーを取得済みの車両を別の車両に入れ替える場合や名義変更する場合には、以下の書類の提出が必要です。

  • 事業用自動車等連絡書
  • 車検証
  • 車両台帳(必要に応じて)

新しい車両の情報や名義変更後の所有者情報を正確に記載する必要があります。

車両入れ替えの場合は、新しい車両の車検証と、現在登録されている黒ナンバー情報が一致しているかを確認されます。

一方で、名義変更の場合は、以下の書類も追加で必要です。

  • 譲渡証明書
  • 新しい所有者の印鑑証明書

これらの書類は運輸支局で手続きする際に提示が求められるので、事前に確認し、漏れなく準備しておきましょう。

参照:貨物軽自動車運送事業の届出について|国土交通省

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