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委託ドライバーとは?仕事内容やメリット・デメリット、始め方について解説

委託ドライバーって最近よく聞くけど、実際はどんな仕事なんだろう?

ニュースや求人サイトなどで「委託ドライバー」という言葉を見聞きする機会が多くなりました。

委託ドライバーの仕事を探しているけど、通常のドライバーと何が違うのか不安になりますよね。

この記事では、委託ドライバーについて、委託ドライバーとして働くメリット・デメリットをはじめ、収入や実態などについて具体的に解説していきます。

「委託ドライバー」という言葉を見聞きした方が、委託ドライバーについて理解を深め、仕事を始める指針となれば幸いです。

目次

委託ドライバーとは

荷物を渡す委託ドライバー

委託ドライバーとは、「個人事業主」として、会社と「業務委託契約」を結んで配送をおこなう仕事です。

「業務委託契約」とは、会社から仕事を請け負う契約です。正社員や契約社員、パートタイムなど会社に雇用されて仕事をおこなう「雇用契約」とは異なり、雇用関係はありません。

雇用関係がないことには、良い面と悪い面とがあります。

良い面は、自分の裁量で自由に仕事ができることです。

会社から指揮命令を受けることがないため、上司や後輩などの煩わしい人間関係もほとんどありません。

悪い面は、雇用関係にないことから、法令などによる保護がないことです。

例えば、国民健康保険や国民年金などの社会保険は全額自己負担です。雇用保険にいたっては加入ができません。

また、税金面では、確定申告を自分でおこなう必要があります。

フリーランスの軽貨物ドライバーとは何が違う?

「フリーランス」と「業務委託」と聞けば、どちらも個人で仕事をしている人であり、同じであろうと捉える人も多いでしょう。しかし、「フリーランス」と「業務委託」には明確に違いがあります。

「フリーランス」とは、企業などの組織に属さずに個人として働いている人の働き方のことを指します。それに対して「業務委託」とは、企業との間に交わす契約方法のことです。

また、業務委託契約には「請負契約」と「委任契約」があります。「請負契約」と「委任契約」の大きな違いは依頼の範囲です。

「委任契約」は特定の仕事を終了させることを目的としており、「請負契約」は仕事を最後まで完成させることを目的としています。

委託ドライバーの仕事内容

委託ドライバーは、軽車両で運べるものは全て運びます。個人や企業が購入した比較的小さな荷物を配達することになります。

業務委託元から指示された所定の場所に荷物を取りに行き、それを顧客へ配送します。

例えば、大手の運送会社の業務委託であれば、クロネコヤマトや佐川急便の事業所に出向き、荷物を預かり、配達、帰社の流れとなります。

  1. 指定の事業所へ荷物を取りに行く
  2. 顧客へ配送する
  3. 配達終了後に事業所へ戻る(荷主によっては直帰も可能)

委託ドライバーが入っておくべき保険

委託ドライバーは、大きく分けて、運送中の貨物トラブルを補償してくれる「貨物保険」、業務中の事故や病気を補償する「労災保険」に加入しておくべきです。

貨物保険(運送保険)への加入は必須

業務中に荷物の紛失や破損、盗難にあった場合は弁償しなければなりません。

貨物保険(正式名称:運送業者貨物賠償保険)の補償範囲から分類すると大きく2つの種類があります。

  • 幅広いケースに対応できるタイプ
  • 業務中に起こりやすいトラブルのみに対応できるタイプ

「幅広いケースに対応できるタイプ」は、故意による荷物の破損や地震による破損など一部の例外を除き、ほとんどのケースで補償を受けられます。その代わりに、保険料が割高です。

一方で、「業務中に起こりやすいトラブルのみに対応できるタイプ」は、自分のミスによる荷物の破損は補償対象外です。

ただし、運転中の事故による破損や荷物の保管庫の火災による破損には対応しています。

荷物を水に濡らしてしまったり落としてしまったりするなど、自分によるミスをできるだけ減らし、保険料を安く抑えたい方に適したタイプです。

また、貨物保険に加入するには以下の2つの方法があります。

  • 個別方式 → ドライバー個人が保険に入れる仕組み
  • 包括方式 → 会社が全ドライバーに対して、まとめて保険に入れる仕組み

委託先で業務を行う場合は、貨物保険に加入しているかどうか確認しましょう。

労災保険にも加入しておきたい

業務委託の場合、ドライバーの労災保険への加入は任意であり義務付けられていません。

しかし、仕事柄、業務中に怪我をする可能性も高いため、「労災保険特別加入制度」を利用して加入しておくべきでしょう。
(参照:厚生労働省「特別加入制度とは何ですか。」)

委託ドライバーの実態とは

業務委託ドライバーの仕事に関しては、ネットやSNSでさまざまな意見があり、「業務委託ドライバーって実際どうなの?」と思う人も多いでしょう。

ここからは、業務委託ドライバーの実態について解説していきます。

高年収は難しい場合がある

業務委託ドライバーは働けば働くほど報酬を得ることができ、高年収を実現しやすいと思われがちです。

しかし、業務委託で仕事をすると、委託元から手数料として約10%〜15%ほど報酬から引かれてしまったり、ガソリン代や高速道路代などの経費が高くなってしまったりするケースが多く、思ったより手取り金額が増えないと感じるでしょう

また、仕事量の安定や1件当たりの報酬も委託元の運送会社によって異なるため、年収1,000万円などの高年収を実現することはなかなか難しいといえます。

自分で働き方を自由に決めている人もいる

高年収が難しい半面、業務委託最大のメリットである働き方の自由に関しては実現可能です。

正社員時代に息苦しさを感じたり、違和感を感じたりした人が業務委託ドライバーとして働き始めてから、私生活も含めて充実するようになったというのは珍しくありません。

仕事が増えている人もいる

昨今、インターネットの普及によって消費者がオンライン上で商品を購入する機会が増えており、EC(通販)事業が著しく伸びています。

その影響により、消費者が購入した商品を運ぶためのドライバーが不足しており、多くの企業がドライバーや業務委託契約を結ぶドライバーを募集しています

そのため、独立したばかりでも仕事の獲得がしやすく、「独立後に全く仕事が無い」というのは現状では考えにくいでしょう。

委託ドライバーのメリット・デメリット

メリット デメリット

運送業界において、委託ドライバーは業務面で正社員ドライバーや契約社員ドライバーと完全に棲み分けされてはいません。基本的な業務内容は同じです。

ただ、担当する配送コースに違いがあります。

委託ドライバーには、比較的物量が多く、大変なコースが割り当てられることが多いです。

一方で、正社員ドライバーや契約社員ドライバーには、比較的物量が軽く、楽なコースが割り当てられる傾向が見られます。

委託ドライバーと正社員ドライバーの配送コースの棲み分けと傾向

こうした前提のもと、委託ドライバーのメリット・デメリットをみていきましょう。

委託ドライバーと正社員ドライバーのメリットデメリット比較

委託ドライバーのメリット

委託ドライバーのメリットは以下の3点です。

  • 働いた分だけ報酬を得られる
  • 誰でも始めやすい
  • 人間関係の煩わしさが少ない

働いた分だけ報酬を得られる

仕事の効率性や頑張りによって、高収入を期待できます。固定給の正社員とは違い歩合制であるためです。

誰でも始めやすい

普通免許さえあれば、年齢制限、学歴、性別、国籍も関係なく、開業できます。

人間関係の煩わしさが少ない

委託ドライバーの実態の項目でも述べましたが、人と接するのは積み込み時、配達時、帰社時で、いずれも人との接触は短時間なので、人間関係の煩わしさが少なくなります。

委託ドライバーのデメリット

委託ドライバーのデメリットは以下の3点です。

  • 経費は全て自己負担になる
  • 委託先からの支払いが遅れる可能性がある
  • 仕事量が委託先次第で変わる
  • 有給休暇がない

経費は全て自己負担になる

最も負担の大きい経費として、ガソリン代や車両の維持費用、各種保険など車両にかかる経費があります。

また、年金や健康保険など社会保険も全て自己負担です。

委託先からの支払いが遅れる可能性がある

業務委託は基本的に仕事が完了した後に報酬が振り込まれます。

しかし、委託元の運送会社が期日までに報酬を用意できず、支払いが遅れてしまう可能性もゼロではありません。

そのため、委託元から支払われるはずの報酬を期待して事前に多額の費用を出費してしまったり、自身の支払い期間も迫っていたりすると、大きな影響が出てしまいます。

仕事量が委託先次第で変わる

業務委託ドライバーは委託元の運送会社から業務を請け負うため、委託元が案件を抱えていなければ仕事ができません。

そのため、業務委託ドライバーが安定して仕事をこなすことができるかどうかは委託先の企業次第で変わってしまうのです。

「仕事が安定しないと独立は嫌だ」という方は業務委託ドライバーとしての独立に対して不安を感じるでしょう。

有給休暇がない

会社員とは異なり、有給休暇がありません。そのため、休みは収入の減少に直結します。

委託ドライバーの仕事は稼げる?稼げない?

一概に稼げる稼げないとはいえませんが、配達地域の特性、個人の能力や業務に対する頑張りに応じて、高収入を得られる可能性はあります。

委託ドライバーの手取りはどれくらい?

標準的な配送単価と配送件数で割り出した手取り金額は以下の通りです。

配送単価配送件数月の稼働日年間経費手取り年収
150円/個100個/1日25日120万円330万円
配送単価150円/個、配送件数100個のケース

配送単価が200円/個に上がると以下のようになります。

配送単価配送件数月の稼働日年間経費手取り年収
200円/個100個/1日25日120万円480万円
配送単価200円/個、配送件数100個のケース

配送単価が200円/個、配送件数が150個/個に上がると以下のようになります。

配送単価配送件数月の稼働日年間経費手取り年収
200円/個150個/1日25日120万円780万円
配送単価200円/個、配送件数150個のケース

配送技術を磨きベテランになれば、配送単価が高く、集合住宅などが多い地域では、年収700万超えも目指せます。

委託ドライバーが支払う経費は?

委託ドライバーが支払う経費には、車両に関する経費、車両のメンテナンス費、保険料や駐車場の料金などその他の費用などが含まれます。

合計で1ヵ月に約10万円年間で120万円の経費がかかります。

ガソリン代自動車保険車検(2年に1度)合計
30万円24万円8万円54万円~62万円
車両に関する経費(年間)

レンタルやリースの場合は、初期費用がかからず、車検などの経費も込みでの料金です。

しかし、自分で車両を購入する場合と比べて、契約が長期化すると割高になります。

委託ドライバーの仕事はこれからも増え続ける

委託ドライバーの仕事はこれからも増加するといえます。

ECサイトとネットショッピングを利用する人の増加により、荷物の物量が増えるためです。

国土交通省の「令和2年度 宅配便等取扱個数の調査及び集計方法」によると、宅配便の取り扱い個数は、平成29年から令和2年の4年間で毎年増加しています。

令和2年度 宅配便取扱個数の推移(百万個)
(参照:国土交通省「令和2年度 宅配便等取扱個数の調査及び集計方法 | 宅配便等取扱個数の推移 (国土交通省調べ)」より作成)

委託ドライバーなどのドライバー業界は人手不足

経営コンサルティングファームのボストンコンサルティンググループの調査によると、2027年には日本の物流トラックドライバーは24万人不足すると推計されています。(※)

この理由としては主に、配達員の高齢化、通販市場の急成長や拡大が挙げられます。

物量が増え続ける一方で、高齢化によりドライバーの担い手が減少している状況です。

そのため、委託ドライバーの仕事がなくなるという可能性は低いといえるでしょう。

※参考:BCG「日本の物流トラックドライバーの労働力は2027年に需要分の25%が不足。96万人分の労働力需要に対し、24万人分が不足と推計~BCG調査

委託ドライバーはきつい?楽?

委託ドライバーは総合的に考えるときつい仕事です。

理由としては、長時間労働かつ肉体労働であるためです。ただし、慣れれば多少は楽になってくるでしょう。

軽貨物の委託ドライバーは、配達件数も多く、車両からの乗り降り、車両から配達先の家の玄関までの距離があり、ほぼ常に体を動かしている状況です。

最初のうちは、車両の乗り降りだけでも、1日に何十回も行うことになるため、慣れるまでは体への負担が大きいでしょう。

経験を重ねて、体の使い方や配達のコツを使えば、少ない労力で同じ件数を配達できるようになります。

委託ドライバーをやめたい人の理由

委託ドライバーをやめたい理由で最も多いのが、長時間労働かつ肉体労働による心身の疲労です。

以下のような流れで、やめたいと感じるようになります。

  1. 長時間労働で休息時間があまりとれない
  2. 休息時間が少ないから肉体労働の疲労が取れない
  3. 心身の疲労により健康に支障が生じる
  4. 健康上の理由からやめたくなる
委託ドライバーを辞めたいと思うまでの流れ

荷物によっては当日の夜に再配達があり、遅い時間まで稼働しなければなりません。

このように、長時間労働が慢性化すると、健康に支障が出るおそれがあります。

軽貨物の委託ドライバーの始め方

軽貨物の委託ドライバーは最短で1日で開始できます。

軽貨物の委託ドライバーを始めるまでの流れ

軽貨物の委託ドライバーを始めるまでの大まかな流れは以下の通りです。

  1. 説明会に参加
  2. 個人事業主として開業手続き
  3. 車両(購入・持ち込み・レンタル)を準備
  4. 貨物軽自動車運送事業への営業許可交付
  5. 契約
  6. 研修
  7. 営業開始

それぞれの工程を解説していきます。

STEP
説明会(面接)に参加

委託ドライバーになるには、まずは委託元の会社の説明会(面接)に参加することが必要です。

事業内容や仕事内容など詳細を確認しましょう。

できれば、複数社をピックアップして比較検討するとよいでしょう。

STEP
個人事業主として開業手続き

「個人事業の開業・廃業等届出書」を記入し、最寄りの税務署に提出します。

この手続きは、原則として開業から1ヶ月以内におこなう必要があります。

提出を忘れないよう、最初のうちに手続きを済ませておきましょう。

STEP
車両(購入・持ち込み・レンタル)を準備

配達で使用する車両を準備します。

持ち込みも可能ですが、配達する荷物に応じて適した車種があるので、よく検討しましょう。

STEP
貨物軽自動車運送事業の営業許可交付

お近くの運輸支局での手続きをしましょう。手続きには以下の書類が必要です。

  • 「貨物軽自動車運送事業経営届出書」(提出用・控え用の計2部)
  • 運賃料金表(提出用・控え用の計2部)
  • 「事業用自動車等連絡書」
  • 車検証(新車の場合は、車台番号が確認できる書面(完成検査証など)) ※コピー可
STEP
契約

会社の説明会(面接)で受けた内容を確認し、業務委託契約を取り交わします。

STEP
研修

業務にあたって必要な営業方法や顧客管理、ドライバー管理などの基礎知識・ノウハウの研修を受けます。

研修の内容は、会社によってさまざまです。

3〜7日間は助手席に指導員が同乗してくれる会社もあります。未経験から始める方は研修が手厚い会社を選びましょう。

STEP
営業開始

研修が終われば営業開始です。

会社によっては、業務開始後もサポートしてくれるところもあります。

軽貨物の委託ドライバーを始める時の注意点

軽貨物の委託ドライバーを始める際は、悪徳業者に捕まらないよう注意しましょう。

悪徳業者の特徴として以下のような点があげられます。

  • 車のローンを組まされる
  • 仕事がない、または多すぎる
  • 高額の契約金やロイヤリティが必要となる

面接の際にしっかり聞くのはもちろん、契約書の内容を熟読し、怪しい点は必ず確認しましょう。

業務委託ドライバーの仕事探しのポイント

業務委託ドライバーは、「報酬体系」と「研修制度やサポートの充実度」を押さえながら仕事探しをおこないましょう。

「配送単価による報酬」と「定額制による報酬」

報酬の受け取り方で分類すると、「配送単価による報酬」、「定額制による報酬」の2種類があります。

ご自身の意向に合わせて選択するのがよいでしょう。

配送単価による報酬(個建て)では、配達が完了した分だけ報酬を得られます。

したがって、不在などで配達が完了しなかった分は報酬を受け取れません。

一方で、定額制による報酬(車建て)では、一定量の荷物を一定の時間で配送に回れば、持ち帰りがあったとしても、当初決められた報酬を得られます。

研修制度やサポートの充実度

委託ドライバーを未経験から始めるにあたって、委託元会社の研修制度やサポートは重要です。

最初に、しっかりとした配達の知識やコツを習得できると、その後の仕事がずっと楽になるからです。

また、仕事開始後のサポートの有無も重要なポイントです。会社によっては、窓口となる専任の営業マンをつけてくれるところもあります。

配送業務や車両で問題が発生したときにサポートをしてくれます。未経験から始める方にとっては心強い味方といえるでしょう。

委託ドライバーの求人は専門のサイトで探すのがおすすめ!

委託ドライバーの仕事を探す場合は、専用のサイトを利用するのがおすすめです。

もちろん、Indeedなどの総合求人サイトにも求人が掲載されていますが、委託ドライバーの専門サイトは委託ドライバーの求人に特化しており、以下のようなメリットがあります。

委託ドライバー専門求人サイトのメリット
  • ドライバーに特化しているため求人の種類と量が多い
  • 働き方など自分の条件に絞って検索が可能
  • 入社祝い金など特典がつくことがある

委託ドライバーの専門サイトを活用して、ご自身に最適な会社を見つけてくださいね。

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