軽貨物ドライバーの仕事を最初に始めた時には、早く仕事が欲しくて、多少契約条件が悪いところでも仕事をして実績を上げようと思う方も多いのではないでしょうか?
ですが、今は軽貨物ドライバーの仕事は人材不足であるため、条件が悪い会社というのは何かしら問題がある場合も多いです。
特に、ピンハネをして軽貨物ドライバーの仕事にお金で還元しようとせず、自社の取り分を増やすことに力を入れている悪質な業者もまだまだあります。
軽貨物ドライバー相手にピンハネをしてくる業者があるということ知らないと、大きく損をしてしまうケースも出てくるでしょう。
残念なことに、ピンハネを直接罰する法律がなく、下請けが雇った人を元受けが直接仕事の指示をした場合に、下請けに対して労働基準法6条違反の「偽装請負」が。
もしくは、契約内容などを騙していた場合には刑法246条の「詐欺罪」として訴えることしか法律的には方法がないです。
今回は軽貨物ドライバーが出会したピンハネのケースと、ピンハネする業者の避け方についてご紹介していきます。
軽貨物ドライバーが直面するピンハネのパターンとは
軽貨物ドライバーが遭遇するピンハネにはある程度のパターンがあります。どのような事例が今まであったのかをしっかり頭に入れて、個人事業主として働いていくことが重要です。
ピンハネ事例としては、以下の5つの事例がありました。
- 「配送単価を安くしている」事例
- 「相場とかけ離れた手数料をとる」事例
- 「本当は存在しない保険料が引かれている」事例
- 「手数料や加盟料無料を餌にしている」事例
- 「車両のリース代でピンハネされる」事例
以下ではそれぞれの事例について詳しくご紹介していきましょう。
配送単価を安くしている
軽貨物ドライバーにリターンする分の配送単価を安く見積もって提示してくる業者がいます。
とくに、軽貨物ドライバーの方が業界に参入してきたばかりの人だと、配送単価の事情も詳しくないため、ピンハネされやすいので気をつけてください。
配送単価を安くしている場合のピンハネでは、一見したところ、実際にピンハネされているのかどうかわからない点が悪質です。
配送単価を安くするピンハネの被害に遭わないためには、しっかりといろんな会社の配送単価を調べておくこととともに、配送単価を平均的な1日の配送個数「120」個で掛け算して日給を出してみるのも良い手。
契約の際には、電卓やスマホの電卓機能をしっかり使いながら、わかりやすいお金の単位に変えて話をすすめていくと失敗しないでしょう。
相場とかけ離れた手数料をとる
業務委託先の会社との手数料の平均相場は、10%から20%くらいが多いです。これよりも手数料が高い場合には、ピンハネされていると考えて良いでしょう。
そうでなくても、手数料の分手取りが減っているので、何か他のメリットがない限り手数料の値段が高い会社は避けるべきです。
高い手数料でも、契約内容に書かれているものを確認し、サインしてしまった後では、その金額で仕事をしないといけなくなってしまうので、気をつけてください。
本当は存在しない保険料が引かれている
軽貨物ドライバーになりたての頃に被害に遭いやすいピンハネです。日本の保険システムの複雑さや多様さを逆手に取ったピンハネで巧妙な手口だと言えるでしょう。
ありもしない保険を契約ドライバーやリース車両にかけていると騙して、その保険料の分を支払う額から引いているという悪質業社も存在します。
聞いたことがない保険会社や保険について話をされて、保険料を取られそうになった場合、保険商品の名前や販売保険会社についてしつこく聞いてみることが重要です。
手数料や加盟料無料を餌にしている
業務委託手数料無料や加盟料金無料という耳障りのよい言葉を餌にしてピンハネしているという知能犯的会社もあります。
一見無料でお得な感じがしますが、いざ契約内容を見てみると、使うのか使わないのかわからない無線料金を請求されたといった事例が過去にありました。
相手もあの手この手でピンハネしてきますので、特殊なピンハネの事例もしっかり調べて知っておくことが重要!
車両のリース代でピンハネされるケースも
軽貨物車両をリースして事業を始めようという方や、実際リースして事業を始めている人も多いでしょう。ですが一度契約内容を見直してみてください。
他の会社のリース代と比べて、大きく金額の違いがありませんか?
しっかりと確認して、おかしいと思ったらリースの解約もしていく必要があります。
ピンハネをかわしている軽貨物ドライバーがしていること
特に軽貨物ドライバーとして実績が少ない初心者がピンハネ業者の餌食になってしまうことが多いです。
実績や収入をあせるあまり、損をしてしまっていては、より高収入を目指していくことも難しいでしょう。
ここでは、様々な経験や知識もある軽貨物ドライバーたちが、どのような手段や考え方でピンハネ業者を避けて仕事をしながら収入を高めているのかについて、ご紹介していきましょう。
以下の5つを確認しながら契約を交わしている方が多いです。
- 少しでもおかしいと思った会社とは契約をしない
- ピンハネが疑われる会社とはずるずると契約を続けない
- 契約書にしっかりと目を通してから契約する
- 悩んだら一度保留する
- 他社の契約内容と比較することは重要
上記の5つの項目について詳しくご説明していきます。
少しでもおかしいと思った会社とは契約をしない
相手の話を聞いていて少しでも違和感を覚える時は気をつけなければなりません。
契約書の内容にも、納得がいかないと直感で思うことも人間あるのではないでしょうか?
実際、直感で違和感を覚えた場合、契約しない方が良いことが多いです。今までの人生経験や、他の仕事での経験でもって、頭が判断していることも多く、少しでもおかしいと感じた契約相手や内容では、契約しないことを強くおすすめします。
ピンハネをかわして仕事をしている軽貨物ドライバーの中でも直感を大事にしている方も多いです。
ピンハネが疑われる会社とはずるずると契約を続けない
実際契約をしてみて、荷物の単価や日給などが仕事量に比例していないと思われることもあります。給与を細かく冷静に分析していった結果、ピンハネの疑いがある場合、契約先の会社とずるずる関係を続けても良いことはありません。
次の契約先を見つけて、今のピンハネが疑われる会社との契約を終了することで、ピンハネ被害を最小限に抑えることが可能です。
ピンハネを避けて仕事をしている軽貨物ドライバーでも、ピンハネが疑われる会社と契約してしまったという方も多いのですが、ピンハネが疑われたらすぐに契約を解除し、被害を少なくするという方法をとっています。
契約書にしっかりと目を通してから契約する
個人事業主である軽貨物ドライバーにとって、契約書をしっかり隅々まで目を通すということは基本中の基本ですが、早急に仕事が欲しい場合や、仕事に慣れてくると、さっと見て終わりにしてしまう方も多いです。
実際に仕事をしてみたら、ピンハネされていたということに気づいたという方もいました。契約内容は面倒でも時間をかけて精読することで、ピンハネしてくる業者を交わすことができます。
ピンハネを避けて稼いでいる軽貨物ドライバーになればなるほど、契約書はしっかりと隅々まで読み、慎重に契約していることがほとんどです。
悩んだら一度保留するのもアリ!
契約内容を見て、受けてもよいのかどうか即断できないこともあるでしょう。そういったときは、一度保留にして、ゆっくり考えるということも重要です。
その場で決めるよりも、より自分よりも軽貨物ドライバーとして経験や知識のある信頼のおける方に相談してから契約するのもアリ。
慎重に行動していくことがピンハネの被害を受けない上で重要になります。
迷ったら、保留。
忘れないでください。
他社の契約内容と比較することは重要
何社も面談したり営業したりするのは億劫だなという気持ちも分かります。ですが、1社だけの契約内容しか知らないというのはピンハネされるリスクが増えてしまうので、気をつけてください。
業界の勉強だと思って、他の会社の契約内容や採用情報をしっかりと確認し、契約の事項や単価、働き方など、しっかりと確認して知識を増やしておくことも重要なピンハネ対策です。
自分自身も契約条件の情報を多く集めることで、ピンハネのリスクを下げていけます。
まとめ:「ピンハネ業者をかわしてより稼げる軽貨物ドライバーになろう!」
実際にあったピンハネの事例やピンハネ業者のかわし方についてご紹介していきました。経験の浅い新米の軽貨物ドライバーは特にピンハネの被害に遭いやすいです。
様々な会社の契約内容を確認して知識を増やしておくことが1番簡単にできるピンハネ対策でしょう。
その上で、実際の契約の場面でピンハネが疑われる事例に出会ったら、契約せずにその場で保留や断る勇気をしっかり持って仕事をしていくことが重要です。
ピンハネを確実に避けて、より高額な収入を得られるよう日々の業務をこなしていける軽貨物ドライバーになりましょう。