アマゾンフレックスには「レスキュー」という制度があります。
この記事では、これからアマゾンフレックスを始めようとしている方やアマゾンフレックスの初心者向けに、レスキューの制度について詳しく解説します。
アマゾンフレックスのレスキューとは?
レスキュー制度とは、アマゾンフレックスで働くドライバーが配達困難な状況に陥ったときにほかのドライバーが助ける制度のことです。
基本的に、あらゆる荷物は時間厳守で配送する必要があり、遅延が発生した場合はクレームにつながります。
アマゾンフレックスのレスキューは、そうした遅延の発生を未然に防ぐために導入された制度です。
ただ、配送中にトラブルが発生したからといって必ずしもレスキューされるとは限らず、未配として持ち戻りするケースもあります。
レスキューに入るまたは入ってもらうタイミングは、荷物の配達中に限らず配達終了後のケースもあります。
アマゾンフレックスでレスキューされるのはどんなとき?
アマゾンフレックスでは、その日にドライバーが持ち出した荷物の数や、配達状況は本部ステーションのAIによって可視化されています。
ドライバーが特定の状況に陥ったとき、レスキュー対象となるのです。
特定の状況とは以下のような場合です。
- 荷物を配りきれないとき
- 事故が発生したとき
- 車が故障したとき
配達の進捗状況がよくないと判断された場合、ステーションより連絡が入ります。荷物が未配達になる可能性がある場合はレスキューの要請が必要になるでしょう。
順番に解説していきます。
荷物が配りきれないとき
当日中にすべての荷物が配りきれないと判断された場合、レスキューされるケースがあります。荷物が配りきれないと、お客様からのクレームにつながる恐れがあるためです。
基本的に、どれくらいの荷物量を担当するかは時期・地域・配達状況などにより変動します。
個数が一律で決まっているわけではありませんが、多いときは8時間で160〜170個にもなります。
配達個数が多いとオファー時間内にすべての荷物を配達しきれない可能性が高くなります。
例えば、荷物の持ち出し個数が120個で、1件の配達時間に5分かかる場合では120(個)×5(分)で、すべての配達が完了するのに600分で10時間かかる計算になります。
その場合、8時間オファーでも配りきれずレスキュー要請が必要です。
とはいえ、配達方法や配達エリアに慣れてくることで、無駄のない適切なルートを組むことが可能になり1件あたりの配達時間も短縮できるでしょう。
また、アマゾンフレックスで働くドライバーの配達技術は人によって差があります。
担当するエリアの土地勘がどの程度あるのかもドライバーによって異なるため、必然的に配達にかかる時間に差が出てくるでしょう。
経験が乏しく土地勘のないドライバーは1件ごとの配達に時間がかかり、荷物を配りきれないというケースが発生しやすくなります。
事故が発生したとき
交通事故などの影響で、レスキューを依頼するケースもあります。
営業車はもちろんのこと、事故の影響による交通状況の悪化で、思ったように配達ができなくなるケースもあるでしょう。
このようなケースもスムーズな配達が困難になるためアマゾンフレックスでのレスキューが必要になります。
車が故障したとき
車にはパンクやエンジントラブルなどの故障がつきものです。
修理に時間がかかったり、動かなくなったりすると配達を継続できなくなってしまいます。
基本的に、荷物の配達は⿊ナンバーの軽貨物⾞で行うことになります。デリバリーパートナーとして一定の荷物量の配達を請け負う必要があり、徒歩・自転車・バイクでの配達は基本的にできません。(※一部自転車も可能な場合もあり)
また、配達で使用する軽貨物車はアマゾンが用意するのではなく、ドライバーが自身で用意します。
軽貨物車の整備もドライバーの裁量に委ねられているため、整備が行き届いていなければ故障が発生する可能性も高くなるでしょう。
車が故障で動かなくなった時点で配達はできなくなるため、レスキューされることになります。
アマゾンフレックスにレスキューされるのはよくない?
基本的にレスキューが発生するのは、時間内に荷物を配りきれない状況になったときが多いです。
そのため、多くのドライバーは自分の落ち度を反省し、ペナルティを受けても仕方がないと感じるでしょう。
しかし、レスキューされる原因が必ずしもドライバーにあるとは限らず、不測の事態により荷物を配りきれない状況に陥るケースもあります。
アマゾン側もそうした不測の事態が起きるリスクを理解しているため、一度レスキューされただけでペナルティを受けることはほとんどないといえます。
では、レスキューされる頻度が高い場合はどうなのか、具体的に見ていきましょう。
アマゾンフレックスで毎回レスキューだとペナルティがあったり、評価がおちたりする?
基本的に、アマゾンフレックスでレスキューされてプラス評価を受けることはありません。
むしろ、たとえナーサリー期間中だとしても、毎回レスキューされるようではマイナス評価を受けてしまいます。
不測の事態でやむを得ずレスキューされるのは仕方のないことですが、実際にはドライバー自身に問題があってレスキューされるケースが多いです。
たとえば、事故によりレスキューされる頻度が高くなっている場合、ドライバーの運転技術に問題があることになります。また、車の故障が主な原因という場合、日頃から車の点検をきちんとしていないということになります。
そのため、毎回レスキューされているとアマゾン側も重く受けとめ、アカウント停止といった重大なペナルティにつながる可能性もあるのです。
ドライバーとしては、なるべくレスキューを受けることのないよう気をつけて配達を行う必要があります。
日頃から安全運転を心がけるとともに、定期的な車の整備もきちんと行うことが大切です。
アマゾンフレックスのレスキューの報酬について
アマゾンフレックスで、レスキューする場合と、される場合は報酬にどのような影響があるのでしょうか。
この章では、報酬面について解説します。
レスキューされると報酬が減る?
アマゾンフレックスでは、レスキューされる側でもオファー取得時の金額が報酬に反映されるため、報酬が減ることはありません。
しかし、レスキューされるということは未配扱いになるため、自身の評価が下がる可能性があります。
レスキューすると報酬をもらえる?
レスキューすると別途で報酬をもらえるのでは?と感じる方が多いですが、実際にはもらえません。
何度レスキューをしても追加報酬はないため、やるだけ損だと感じる方も多いでしょう。
しかし、通常の業務よりははるかに配達する荷物量が少なくなるため、体力的には非常に楽です。
配達することなく業務終了というケースもあることから、基本的にレスキューに選ばれると得だと感じる方が多い傾向にあります。
アマゾンフレックスのレスキューに赴くまでの流れ
実際にアマゾンフレックスでレスキューに選ばれたらどうすればいいか、気になる方も多いでしょう。
ここでは、アマゾンフレックスでレスキューに赴くまでの具体的な流れを見ていきましょう。
1.待機の連絡が来る
レスキューに選出されると、受付時にステーションスタッフ(アマゾンの配送拠点で働くスタッフ)から待機の指示があります。
2.ステーション近くで待機する
レスキュー待機の連絡を受けたら、ステーションの責任者から連絡が来るまでステーション近くで待機します。
3.レスキュー先のドライバー情報をもらう
ステーションの責任者から連絡が来ます。
連絡が来た際に伝えられる内容は、レスキューされるドライバーの連絡先と受け取ってほしい荷物の量です。
4.合流し、荷物を受け取る
レスキューされるドライバーと連絡を取って合流する場所を決めます。
合流した後は荷物を受け取ります。
5.配達開始
荷物の受け渡しを行った後、荷物の個数やエリアを再度確認し、速やかに配達に向かいます。
荷物の受け渡しを行う際、エリアごとに分け、個数にも注意をはらう必要があります。同じエリア内に2台で配達すると生産性が低くなりレスキューの意味がありません。
エリアを完全に分け、個数も均等にしましょう。
荷物を受け取る際には、遅延している荷物の確認も必要です。配達時間が迫っていたり、遅れていたりする荷物を優先的に配達しましょう。
レスキューはどのように発生する?
レスキューはどのような流れで発生するのでしょうか。
基本的に、ステーションスタッフは各ドライバーの荷物量を常に監視しています。
明らかに配りきれそうにない状況になっている場合、ステーションスタッフから連絡が来てレスキューが必要か聞かれるため、その際にレスキューを要請するというのがひとつのパターンになります。
また、事故が起きた場合はアプリから緊急連絡画面を開いて連絡し、状況を説明してレスキューを要請するというパターンもあります。
レスキューをする人に選ばれる基準は?
結論から言うと、レスキューをする人に選ばれる基準は公開されていません。
どのような条件をクリアすればレスキューに選ばれるか分かりませんが、未配率が低いドライバーが選ばれると予想できます。
未配とは、配達先にたどり着けなかった荷物のこと。時間内に配達できなかった場合、残った荷物は未配として処理されます。
また、レスキューされて、ほかのドライバーに受け取ってもらった荷物も未配として処理されます。
そのため、普段からレスキューされてばかりの人がレスキューに選ばれる可能性は低いといえるでしょう
軽貨物初心者は研修制度のある運送会社で委託ドライバーから始めるのがおすすめ◎
アマゾンフレックスを始めるのは比較的簡単ですが、軽貨物ドライバーの業務は思いのほか容易ではありません。
レスキュー制度があるということは、時間内に荷物を配達しきれないドライバーが少なからず存在するからです。
アマゾンフレックスでドライバーを始めたけど、未配を連発したり、レスキューされてばかりの人は、配達の基礎ができていない可能性が高いといえるでしょう。
「自分には軽貨物ドライバーは無理かも」「配達の基礎はどこで学べるの?」と悩んでいる方は、委託ドライバーから始めてみてはいかがでしょうか。
委託ドライバーとは、元請けとなる運送会社と業務委託契約を交わし、配達を行うドライバーのこと。
初めは説明会に参加したり、個人事業主の開業手続きをしたりと多少の手間がかかりますが、多くの運送会社では初心者向けの研修制度を設けています。
配達業務に必要なノウハウを最初のうちに学んでおければ安心ですよね。
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