高単価で軽貨物ドライバーに人気のある仕事内容としてスポット便に注目が集まっています。
単発の依頼であるため、人間関係の煩わしさも少なく、かつ短時間の労働時間で大幅に稼げるスポット便は多くの軽貨物ドライバーが受注したいと考えているでしょう。
ですが、人気であるがゆえにスポット便を引き受けるのも競争が生まれているのが現実です。
この記事では、「どのようにしてスポット便を受注していくことができるのか」「スポット便の仕事内容」、「気になる収入面の話」など、メリットや注意点にも言及しながら紹介していきましょう。
気になる軽貨物ドライバーのスポット便とは
スポット便の詳しい仕事内容や収入、受注されるためにはどのようにしていけば良いのかといった軽貨物ドライバーが知りたい内容について、詳しくご紹介していきましょう。
スポット便の仕事内容
スポット便は単発で依頼されるケースがほとんどで、荷主の希望に合わせて配達先に時間厳守で輸送していく仕事が多く依頼されます。
急に配達が必要になった荷物を時間厳守で請け負ったり、企業の繁盛期に自社のトラックだけでは運びきれないような荷物の運搬を請け負ったりなど、きめ細かい単発の依頼をこなしていくことで収入を得ていく働き方です。
スポット便は依頼された荷物を配達したら業務終了となりますが、チャーター便は依頼主が日時を決めて指定の時間内で車両を利用できる配達方法のことを指します。
スポット便とチャーター便でも、内容が少し違うのでチェックしておきましょう。
軽貨物のスポット便で運ぶ荷物
さまざまな業種がスポット便を利用しているので、建築機材、機器部品や食品の配送などジャンルは幅広いです。
運ぶ大きさもそれぞれ違い、食品の中でもお弁当など軽い案件もあれば、水のような重い荷物の配送もあります。
他には大きな観葉植物やお花、さまざまなスポット便の案件がありますが、どんなものを運ぶのかチェックしておくとよいでしょう。
軽貨物のスポット便で運ぶ距離
スポット便は数十分で終わる案件や県内の配送もありますが、比較的長距離の案件が多いのが特徴のひとつです。
県をまたぐような長距離の案件は単価としてはいいものの、その間は拘束時間となるので案件のバランス感が重要になるでしょう。
長距離案件でしっかり稼げるのであれば問題はありませんが、配達する距離がどれくらいなのかを確認して案件を探すのがコツです。
しかし、長距離案件は気分転換にもなり旅行気分で配達ができる方もいるので、「距離が長いから」という理由だけで避けずニーズに沿って取り組むといいでしょう。
軽貨物のスポット案件はどれくらい稼げる?
スポット便の収入の目安としては、半日4時間から6時間近く働いて1万円くらいが相場です。時給換算していくと2,000円ほどになるでしょう。
スポット便の依頼を受ける際には、単価だけを気にするだけでなく、拘束時間が何時間なのかを確認しておくようにしなければなりません。
単発での依頼ばかりで、安定した収入というのを期待することは難しいのが現実です。
3月や7月、8月、12月といった運送業の繁忙期には多くのスポット配送の案件があるため、繁忙期にはある程度の収入や単価のよい仕事が期待できるでしょう。
スポット便は単価の高い案件が多いので、たくさんこなせば収入を増やしていけます。
軽貨物ドライバーがスポット便の案件を探す方法
軽貨物ドライバーがスポット便を受注していくためにはどのようなことをしていけばよいのでしょうか。
軽貨物ドライバーが行なっているスポット便の受注方法として効果的な方法は以下の4点が挙げられます。
- 委託業者にスポット便の案件がないか聞く
- 軽貨物のマッチングアプリも活用する
- 実績を積んで依頼を受けやすくする
- 再依頼してもらえるように全力で仕事をする
それぞれの効果的なスポット便受注方法について紹介していきましょう。
委託業者にスポット便の案件がないか聞く
軽貨物の事業者を束ねている委託業者にスポット便の案件がないか聞いてみるという方法があります。
委託業者でも軽貨物事業者を企業に紹介することで報酬をもらうケースがほとんどなので、積極的に仕事を紹介していきたいと考えているところが多いです。
営業力も必要になりますが、こちらの希望条件とマッチするような案件があった場合には積極的に受けていきましょう。
軽貨物のマッチングアプリも活用する
スポット便の案件は依頼元とドライバーをつなぐマッチングアプリでも探せます。
委託業者からの紹介にこだわらず、マッチングアプリも上手く組み合わせながら取り組むといいでしょう。
しかし、季節や繁忙期によって案件の量もアプリによって違います。
いろいろなマッチングアプリを見比べながら、徐々に感覚を掴んでいくのがおすすめです。
「案件を探すのが大変そう」と思いがちですが、状況に合わせて仕事を探していくのも軽貨物ドライバーにとって意識するべき点です。
スポット便の実績を積む
スポット便の実績を少しずつ積んでいくことで、案件が回ってくることが多くなってきます。
単価が安い案件でも、実績のために引き受けていき、将来的に納得のいく単価のスポット便の案件が得られるようにしている人も多くいるのが現状です。
実績がない軽貨物ドライバーよりも実績がある軽貨物ドライバーに仕事が集まっていきますので、スポット便を中心に行なっていきたい場合には、実績を他の軽貨物ドライバーよりも多く、多種多様な配達で積んでいくことが重要になります。
再度依頼してもらえるように全力で仕事をする
基本的にスポット便は単発での依頼が中心になっていきます。
ですが、企業からの依頼も個人からの依頼でも、信頼できる軽貨物ドライバーには再度依頼したいと考えている依頼主も多いのが現実です。
さらに、急な案件も受けてもらえるフットワークが軽い軽貨物ドライバーが重宝されるので、いつでもスポット便を受けてくれる軽貨物ドライバーは重宝されるでしょう。
単発だからといって手を抜いたり、気を抜いたりせず、一生懸命仕事をしていくことで、またの機会に依頼されることもあります。
一期一会の仕事を大切にして、スポット便を受けていくようにしましょう。
軽貨物ドライバーがスポット便をやるメリット・デメリット
軽貨物ドライバーがスポット便を受けていく上で、メリットがある反面デメリットもあります。
あらかじめ把握しておくことで、軽貨物配送を取り組む中での動き方を決めていけるでしょう。
スポット便を受けていく上で、軽貨物ドライバーにとってメリットとデメリットについて説明していきます。
スポット便のメリット
スポット便を受けていくメリットは3つあり、軽貨物ドライバーなら案件を掴んでおきたいと感じるポイントばかりでしょう。
スポット便のメリットは以下のとおりです。
- 副収入として考えると割が良い案件が多い
- 実績を積んでいくことでより高額なスポット便がまわってくることも
- さまざまな地域にいくことができる
それぞれのメリットについて、詳しく紹介していきます。
副収入として考えると割が良い案件が多い
スポット便は副収入として考えると割が良い案件が多いのが特徴です。
軽貨物ドライバーの副業としてスポット便はおいしい仕事だといえます。
長距離など大きな案件ほど単価も高いため、繁忙期は特に稼ぎやすくなるでしょう。
実績を積むと、より高額なスポット便がまわってくることも
スポット便の仕事の実績を積んでいくことで、委託業者や荷主、企業からの信頼が上がっていきます。
信頼が上がっていくことで、より高額なスポット便を依頼されるということも多いです。
1つ1つの案件をしっかりとこなしていき依頼主の信頼を得ることで、高額単価のスポット便を得られる可能性が高まっていきます。
さまざまな地域にいくことができる
スポット便の案件によっては、地方への配送をはじめさまざまな地域へ荷物を運ぶことになります。
仕事をした後に、温泉に入って帰ってきたり、お土産や地元の美味しいものを食べて帰ってきたりするなどの楽しみもあるのもスポット便の魅力です。
スポット便の仕事だけでなく、あらゆる土地での楽しみを見つけていくことで、楽しんで仕事をしていけるでしょう。
スポット便のデメリット
スポット便のデメリットは以下の3つがあげられます。
- 長距離の配送が多い
- スポット便の依頼が不定期
- 突然スポット便の依頼が入ることも
デメリットをしっかり把握しておくことで、思うように稼げないという事態も回避できるでしょう。
3つのデメリットについて詳しく解説していきます。
長距離の配送が多い
スポット便は長距離の配送が多く、時間効率が悪いと感じる人もいます。
長距離は単価も高く設定されていますが、県外の配達案件で丸一日スポット便に費やすということもあるでしょう。
軽貨物ドライバーが稼いでいくためには、効率よく配達をすることが重要なためデメリットのひとつとも言えます。
また、高速代が支給されないケースもあるので、場所が遠ければ経費がかさむ場合もあることを考えながら案件を請ける必要があります。
スポット便の依頼が不定期
依頼が不定期のため、スポット便をメインに配送をしていると収入が安定しない点がデメリットです。
ほかの配送案件と掛け合わせていくことが必要で、スポット便はあくまでサブでの収入源と考えておくとよいでしょう。
不定期で収入が安定しないのはデメリットですが、掛け持ちとして仕事を請ける場合は収入の底上げになるので、軽貨物ドライバーなら積極的に取り入れていきたいところです。
突然スポット便の依頼が入ることも
スポット便は突然依頼が入ることもあるのがデメリットではありますが、単価が高い理由のひとつでもあります。
緊急で配送しなければならない荷物が発生した場合に、今すぐ配送してもらうため高い単価を支払いスポット便を依頼するのです。
急な対応ができるのは時間のコントロールができる個人の軽貨物ドライバーの強みでもあります。
この強みを活かしながらうまく依頼を請けていくと、収入のアップに繋がるのでデメリットをメリットに変えて取り組んでいきましょう。
スポット便を受ける軽貨物ドライバーが注意すべき3つのポイント
スポット便を受けていく際に注意すべき点は以下の3点です。
- 「スポット便だけで生活することは困難」
- 「時給を計算してから受けないと低価格な案件であることも」
- 「条件の良いスポット便の案件は取り合いになることも」
スポット便は人気の案件ですが、不定期であったり応募者が多かったりすることから、スポット便だけで生活するのは厳しいといえます。
それぞれの注意点について詳しく説明していきます。
①スポット便だけで生活することは困難
スポット便は単発の仕事であるため、いつ、どのくらい仕事が入るのか計算できない点に注意です。
スポット便だけで生活していくのは困難なので、ほかの案件もうまく探しながら配送する必要があります。
スポット便で県外や長距離の案件を完了した後、違う案件を請けて帰宅しながら配送するなど工夫をしましょう。
②時給を計算してから受けないと低価格な案件であることも
単価だけでスポット便を引き受けると、時給換算すると非常に安くなってしまうこともあります。
計算した結果、低単価になってしまったという依頼も多くあるのが現実です。
また、道の込み具合では予想以上に時間がかかってしまうこともあるので注意しましょう。
渋滞区間を回避できるよう、ルートを考えながら配達をする必要もあります。
③条件の良いスポット便の案件は取り合いになることも
条件の良いスポット便は非常に人気であるため、案件が取り合いになってしまいます。
案件を得るためには実績が重要になってくるでしょう。さまざまな配送を行った実績や、配送件数、取引のあった企業名など、今までの仕事の結果からより大きな仕事を請けられるようになります。
より条件の良い案件を受けられるようになるためにも、普段の仕事を全力で行い、実績を積んでいきましょう。
スポット便は副業としては割がよい仕事だが、スポット便だけで生計を立てていくのは難しい
スポット便は副業としては割がよい仕事ですが、スポット便だけで生計を立てていくのは難しいのが現実です。
本業とうまくバランスをとりながら引き受けていくことで、より年収を増やしていけるでしょう。
スポット便を受けるメリットや注意点をしっかりと頭の中に入れながら、軽貨物輸送で高収入を目指していくのが現実的ではないでしょうか。