軽貨物ドライバーの仕事を始めるにはさまざまな方法があります。
仕事を始めるにはまず、仕事をくれる相手を探していかなければなりません。待っていても誰も仕事をくれないのが軽貨物の厳しいところ。
ですが、やり方次第では効率的にたくさんの仕事を請けることもできます。
今回は、軽貨物ドライバーの仕事の探し方について、詳しく説明していきます。
軽貨物でできる仕事には何がある?
軽貨物でできる仕事は多岐にわたります。
ただし、軽貨物に限られるので大型や中型トラックよりも移動距離は少なく、配達地域も限られます。
また、軽貨物では食料品、衣服などの日用品、医薬品など大きさが限られているので配達するものも限られます。
ここからは軽貨物ドライバーができる3つの配送方法を紹介します。
一般的な宅配
企業などから依頼をうけた荷物を個人宅へ配送する仕事です。
個人宅への配送の場合、配達物1個につき単価が決まっており、配達物の個数が多ければ多いほど収入が増えます。
受取人が不在で配達できなかった場合は、個数にカウントされないこともありますが、不在の間に他の荷物を運ぶなど配達効率をよくするのが稼ぐポイントです。
amazonや楽天などのECサイトで購入した荷物は、年々増加しているため需要があり、比較的初心者の方でも取り組みやすい働き方です。
スポット便・チャーター便
緊急の配達に対して依頼を請けるのがスポット便・チャーター便です。
企業の繁忙期などで人手や車両が足りなくなった際に依頼が増える傾向にあります。そのため、依頼主や届け先から感謝されることも多く、やりがいも感じやすいでしょう。
スポット便は単発で荷主の希望に合わせ、指定された日時に配達する一方で、チャーター便は依頼主が決めた時間内であれば何度も利用できます。
不定期かつ中・長距離の配送もあるため体力的にきつい仕事ですが、その分単価が高額になりやすく人気があります。
ルート配送
指定された配送先に毎日集荷・配達を行うのがルート配送です。
あらかじめ配送ルートが決まっており簡単な仕事なので、初心者でも取り組むことができ安定して収入を得られます。継続的に仕事を引き受けることで信頼を築くこともできるでしょう。
また、ほとんどの場合配送先が決まっており、効率よく仕事ができれば長時間労働も避けられるので、プライベートを大切にしたい方におすすめです。
ただし、スポット便・チャーター便と比べると報酬単価が低くなりがちです。
軽貨物のおいしい仕事とは?
単価で考えると、スポット便やチャーター便が「おいしい仕事」といえるでしょう。
とはいえ単発の仕事のため、他の配達などと掛け合わせていく必要はあります。
また、見方を変えるとルート配送も軽貨物ドライバーにはおいしい仕事になります。
定期的に案件をもらえることと、ルートが決まっているのでイレギュラーも起きにくく比較的収入も安定しています。
軽貨物の仕事の取り方
軽貨物ドライバーは自分で仕事を得ていく努力をしなくてはなりません。
どのようにして仕事を得ていけばよいのでしょうか。
主な方法は以下の7つです。
- 有名な配送会社とフランチャイズ契約をする
- 委託会社から配送の案件を請け負う
- マッチングサービスや掲示板を利用する
- 荷主に直接営業する(飛び込み営業)
- 軽貨物ドライバーの知り合いから紹介してもらう
- 求人サイトの案件に応募してみる
- 自分でHPを作って仕事を請け負う
それぞれの軽貨物ドライバーの仕事の探し方について、詳しく説明していきましょう。
有名な配送会社とフランチャイズ契約をする
有名な配送会社とフランチャイズ契約することで配送の仕事を回してもらえます。
加盟先の会社によっては、研修やアドバイスなどを受けられることもあるので、うまく利用していくと仕事もノウハウも手に入れられるでしょう。
また、車両のレンタルやリースをしてくれるところもあるので、開業資金を抑えての新規参入も可能です。
委託会社から配送の案件を請け負う
委託会社から配送の案件を請け負うことで軽貨物ドライバーの仕事を得られます。
1個あたりの荷物の単価で働いたり、日給制で働いたり。
案件も通常の配送やスポット配送など、委託会社によってさまざまです。契約内容で働き方が変わるため、自分に合った働き方を見つけられます。
配送マッチングサービスを利用して配送の仕事を行なっていく
軽貨物のマッチングサービスや掲示板を通して、案件を獲得することもできます。
荷主から直接依頼を請けられる案件も多く、手数料を取られないぶん、1件の配達あたりの手取り額は大きくなるでしょう。
またサービス内での実績により、仕事の内容や単価がよくなっていくことも多いため、コツコツ仕事を見つけて働いていくことが重要です。
ただし、条件のよい案件は人気なので競争率が高く、なかなか仕事を受注できないというデメリットもあります。現状だと、ドライバーの登録が案件数を大きく上回っているサービスが多いです。
具体的な配送マッチングサービスについては以下の記事で詳しく解説しています。
荷主に直接営業する(飛び込み営業)
自分で直接営業して仕事を得ている軽貨物ドライバーもいます。
コミュニケーション能力や営業スキルが必要になるのでハードルは高いですが、自分の求める条件で仕事を獲得できる場合もあります。
とはいえ、非常に難易度の高い仕事の探し方なので、ある程度の経験が必要です。
軽貨物ドライバーの知り合いから紹介してもらう
実際に軽貨物ドライバーの仕事をしている知り合いが周りにいたら、声をかけてみましょう。
軽貨物業界は横のつながりも強く、人づてで仕事が得られるケースは少なくありません。
自分から行動するくらいやる気のある方は歓迎されるでしょう。
求人サイトの案件に応募してみる
軽貨物ドライバーを募集している求人は多くあります。
働き方や給料など、条件を確認しながら自分の希望に合った案件があったら応募してみましょう。
履歴書を書いたり、面接があったりしますが、採用されれば仕事になります。
自分でHPを作って仕事を請け負う
自らHPを作成し、仕事を依頼したい人から連絡をもらうのも手段の1つです。
HPの良いところは、自分が寝ている時も配送をしている時も、仕事の依頼が来る可能性があることです。
ただし、HPで集客をおこなうにはSEOやサイト作りの勉強など相当な時間や労力を要するでしょう。そのため、まずは簡易的なブログやSNSでコツコツ認知度を上げていくほうが効果的かもしれません。
軽貨物で安定的かつ高収入で稼いでいくには?
軽貨物の仕事をするなら安定的に高収入を目指したい人も多いでしょう。
社員として軽貨物ドライバーをおこなえば、安定的に決まった給料をもらえますが収入の増加は見込めません。逆に、スポット案件など高収入の案件は、単発であり収入が安定しにくいといえます。
ここからは軽貨物で安定的かつ高収入で稼いでいく方法をご紹介します。
企業から定期案件をもらう
フリーランスとして企業と業務提携を結び、定期案件をもらうことで安定的に稼ぐことができます。
運送会社を挟まず、直接契約を結べれば手数料を抜かれることもないので、手取り額も大きくなるでしょう。
通常の配送とスポット便を掛け合わせる
通常の宅配だけだと、安定的ではあるものの高収入を目指すには限度があります。
そのため、隙間時間などにスポット便をの仕事を入れるなど、通常の配送と掛け合わせることで、高単価かつ収入アップを望めます。
ただし、2つをうまく進めていくには細かなスケジュール管理が必要なので注意が必要です。
天候が悪い時など人がやりたがらない時に仕事を請ける
雨など配達しにくい天気の日は配達する人は少なくなる傾向にある一方で、フードデリバリーなどは配達希望者が増えます。
このような状況だと需要が供給を上回るため、配達の単価が高くなったり、仕事を取りやすくなったりするのでねらい目です。
軽貨物の仕事は、日々大変なこともありますが「人がやりたがらない」ときこそ需要があります。
軽貨物の仕事を取る際に注意したい点
軽貨物の仕事は条件や単価などによってさまざまです。
よい条件の仕事がある一方で、やるだけ損をしてしまう仕事もあるので、ドライバーは都度案件について吟味して選択する必要があるでしょう。
ここからは軽貨物の仕事を取る際に注意したいポイントについて解説していきます。
会社選び
業務委託で軽貨物の仕事を請け負う場合は、請負元の会社選びがとても重要だといえます。
悪徳業者も多いため、口コミやドライバー同士の情報などを参考に、会社説明会や面接では話し方や態度、ドライバーを大切にする風土があるのかも確認しましょう。
仕事内容と報酬
仕事内容と報酬が見合っていないと自分が苦労する可能性があります。
何をどれくらいの納期で、何時間働くのか、見込める売上はどれくらいかなどきちんと知っておく必要があるでしょう。
経費や手数料
業務委託で働く場合、総収入に対して10~15%程度の手数料が引かれます。そのため実際の手取り金額はいくらになるのかは、あらかじめ把握しておきましょう。
また、個人事業主の場合、ガソリン代、駐車場代、自動車の保険料などの経費は自分でまかなわなければなりません。1回だと小さい金額のように感じますが、1年を通してみてみると相当な金額になる場合もあります。
日ごろから、エアコンの設定温度を高くしたり、できるだけ安い駐車場を利用したり工夫する必要があります。
軽貨物の仕事はなんでもよいわけではありません、損をしないように仕事を選びましょう。
仕事の取り方を覚えて安定して稼げる軽貨物ドライバーになろう
軽貨物の仕事はさまざまです。
探し方によって獲得できる仕事の内容は異なるので、1つだけでなく、複数の探し方を併用しながらより良い条件の仕事を獲得していきましょう。
最初から良質な案件だけをこなせる軽貨物ドライバーはいません。あらゆる経験を通してよい案件を見極められる軽貨物ドライバーになりましょう。