タクシー運転手への転職を検討している人の中には、「興味はあるけど、自分に向いているのかがわからないため1歩を踏み出せない」という人もいるのではないでしょうか。
タクシー運転手は向き・不向きのある仕事です。
転職するなら、事前に自分が向いているかどうかを見極めることをおすすめします。
この記事では、タクシー運転手に向いている人と向かない人の特徴を解説します。
タクシー運転手になれない病気や、タクシー運転手に転職したばかりの人が「きつい」と感じるポイントについても解説しているため、ぜひ参考にしてくださいね。
タクシー運転手には向き・不向きがある?
タクシー運転手は向き・不向きのある仕事です。
なぜなら、運転と接客を同時にこなさなければならないためです。
「運転は好きだが接客が苦手な人」や、その反対のタイプの人は、仕事を始めてから「辛い」と感じるかもしれません。
また、顧客を乗せて運転することから「命を預かる」仕事といえるため、重い責任がともないます。
責任感があり、運転や接客が得意という人にとってはやりがいのある仕事かもしれませんが、単に運転が好き・接客が好きというだけでは務まらない可能性があります。
タクシー運転手に向いている人の特徴6つ
タクシー運転手にはどのような人が向いているのでしょうか。
ここでは、タクシー運転手に向いている人の特徴を6つ紹介します。
運転スキルが高い
運転スキルが高い人はタクシー運転手に向いている可能性があります。
知らない道を走ったり、一見通れないのではと思うような狭い道を車で通らなければならなかったりする場面が発生するためです。
また、運転が丁寧な人も向いているといえるでしょう。
運転スキルが高く丁寧であれば、乗客も安心して乗車できます。
反対に、スキルがなく雑な運転だと、乗客に「本当に大丈夫なのか」「もう乗りたくない」などと不安に思われてしまうかもしれません。日頃運転していて、イライラしたり、危険な運転をしたりしている人は、たとえ運転が好きでもタクシードライバーはやめておいたほうがベターです。
コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力の高さも、タクシー運転手に必要な要素です。
乗客に目的地や道に関することを訪ねたり、世間話をしたりといった機会が多いため、人と接することや話好きの人には向いているでしょう。
ただし、どのような乗客に対しても、積極的に話しかければよいというわけではありません。なかには話しかけられたくない人もいます。
さまざまな乗客に対して気配りできるかどうかや、観察眼も必要といえます。
計画的に仕事ができる
計画的に仕事ができるかどうかも必要な要素でしょう。
タクシー運転手の仕事は自由度が高く、1日をどのように過ごすかは、基本的に運転手それぞれに委ねられています。
休憩も好きなタイミングでとれるため、仕事と休憩のメリハリがつけられないと、つい休みすぎて「思うように売上が上がらない」といったことになりかねません。
とはいえ、まったく休憩をとらずに走り続けていると、体調を崩したり事故を起こしやすくなったりといった問題が出てきます。
事前にしっかり計画を立て、計画どおりに仕事ができる人に向いている仕事といえるでしょう。
責任感がある
責任感があり、仕事に真摯に向き合える人にも向いているでしょう。
タクシー運転手は乗客の命を預かる責任の重い仕事です。
たとえば、同じ車を運転する仕事でも、宅配ではとにかく数をこなすために荒い運転をしている人もいますが、タクシーの場合は乗せているのが人である以上、そのような運転をするわけにはいきません。
また、タクシーの利用客にはそれぞれ事情があり、なかには急いでいる人もいます。
もちろん無茶な要望を聞く必要はありませんが、可能なかぎり、安全かつスマートに指定された時間までに送り届けられるよう運転する必要があります。
稼ぎたいという意欲がある
タクシー運転手は「稼ぎたい」という意欲があり、稼ぐための努力を惜しまない人に向いている仕事でもあります。
会社にもよりますが、歩合制を取り入れているタクシー会社も多く存在します。
歩合制の場合、今より稼ぐにはどうすればよいか、稼げていないのはなぜなのかといったことを考え、試行錯誤していく必要があります。
常に考えながら稼ぐための努力ができる人であれば、楽しみながらタクシー運転手の仕事を務められるでしょう。
体力に自信がある
タクシー運転手の仕事は、体力の必要な仕事です。
仕事中は長時間の運転に加え、待機時間も発生します。基本的には狭い車中で過ごすことになるため、人によっては苦痛だと感じるかもしれません。
また、ずっと運転席に座っていると腰や膝を痛める可能性もあります。
体を動かす仕事ではありませんが、勤務時間が長いため、体力はある程度必要といえるでしょう。
タクシー運転手を楽しいと思えるのはどんなとき?
タクシー運転手をしていて「楽しい」と感じるのはどのようなときでしょうか。
ここでは、タクシー運転手の「楽しい」と感じる瞬間を紹介します。
感謝の言葉をもらえたとき
乗客を無事送り届けたあと、「ありがとう」「おかげで間に合った」というような言葉をかけてもらえたときに「楽しい」と感じるタクシー運転手が多いようです。
また、さまざまな乗客を乗せるため、「飽きない」と感じる人もいるでしょう。
なかには乗客と話が盛り上がり、意気投合するときもあります。人と接したり話したりすることが好きな人にとっては、やりがいを感じる仕事であるともいえます。
SNSなどでは、「タクシー運転手との会話が楽しかった」という乗客側の意見も多く見られます。
タクシー運転手は、乗客をただ送り届けるだけでなく、楽しい時間を提供する職業であることがわかりますね。
頑張りが収入に結びついたとき
頑張りが収入に結びついたときに楽しさを感じる人もいるでしょう。
タクシー会社の多くは歩合制です。
頑張りがそのまま収入に反映されるため、「楽しい」「頑張ってよかった」と感じやすく、モチベーションも上がりやすい仕事といえます。
稼働する地域にもよりますが、タクシーがよく利用される地域では、年収800万円以上稼ぐ運転手もいます。
乗ってくれる人がいなければ始まりませんが、コツを掴めば大きく稼げる可能性を秘めている仕事です。
道に詳しくなれたとき
タクシー運転手の仕事柄、道に詳しくなるという人は多いようです。
そのため、どんどん自分の庭が広がっていくような感覚に楽しさを感じることもあるでしょう。
さまざまな抜け道を知っていると、「こんな道があったのか」と乗客から驚かれることや、自分が日常生活を送るうえで役立つ場合もあります。
また、人気の店や穴場のスポットなどにも詳しくなれるため、有益な情報を得られるなどのメリットもあります。
タクシー運転手に向かない人の特徴3つ
タクシー運転手に向いている人がいる一方で、性格や考え方などから「向かない」特徴もあります。
ここでは、タクシー運転手に向かない人の特徴を3つ紹介します。
メンタルが不安定
メンタルが不安定な人はタクシー運転手に向いていないでしょう。
運転中は渋滞に巻き込まれたり、いつも通れる道が工事中で通れなかったりといったイレギュラーが発生します。
そのたびに取り乱してしまったり明らかにイライラしてしまったりすると、乗客に不信感や不安を与えてしまいます。
時間や交通ルールをしっかり守ったうえで、いつでも余裕を持って運転できる人でないと難しいでしょう。
運転が荒い
運転が荒い人や交通ルールを守れない人もタクシー運転手には向いていません。
タクシー運転手の仕事は単に乗客を運ぶことではなく、安全かつ快適に送り届けることです。
いくら速くても、荒っぽい運転で乗客を不安にさせたり交通ルールを無視したりといった運転をするようでは、タクシー運転手の適性があるとはいえません。
「乗客の命を預かっている」という意識がない人には務まらないでしょう。
コミュニケーション能力が低い
コミュニケーション能力が低い人は、タクシー運転手に向いていない可能性があります。
タクシー運転手の仕事では、乗客とのコミュニケーションが必須であるためです。
「運転中は常に話している」というほど話好きである必要はないですが、以下の場面では最低限のコミュニケーションをとる必要があります。
- 目的地を確認するとき
- 料金を精算するとき
- 乗客に話しかけられたとき
運転中に話しかけられたくない場合でも、乗客から話を振られたら応じないわけにはいきません。
無視はもちろん、無愛想な受け答えをしてしまうとクレームにつながります。
「運転は好きだけど人と話すのは苦手」という人は、最低限の接客で済む宅配やフードデリバリーなど、ほかの仕事を検討したほうがよいでしょう。
そもそもタクシー運転手になれない病気とは
持病がある場合はタクシー運転手として稼働できない可能性があります。
タクシー運転手になれないとされている病気は以下のとおりです。
- 心臓疾患
- 糖尿病
- 肝硬変
- 精神病
- アルコール依存症
- 睡眠時無呼吸症候群
心臓疾患があると、運転中に発作を起こしたり意識を失ったりするおそれがあります。
糖尿病も、低血糖の症状が現れると昏睡状態におちいる可能性があるため危険です。
また、肝硬変は初期症状がないことも多いですが、悪化すると静脈瘤ができることがあります。タクシー運転手として働けるような体調を維持するのは難しいでしょう。
精神病やアルコール依存症などは、突然錯乱状態になることがあります。
睡眠時無呼吸症候群をはじめ、睡眠障害などの不調を抱えていると、運転中に眠気を感じ、事故のリスクが高まります。
持病があるからといって必ずしも採用されないとはかぎりませんが、不採用になる理由になりかねないので、心配な場合は事前に治療等のアクションをとることをおすすめします。
タクシー運転手に転職したばかりの人が「きつい」と感じることは?
タクシー運転手の仕事は、イメージと実態でギャップが生まれやすい仕事といえます。
タクシー運転手に転職したばかりの人が「きつい」と感じやすいポイントは以下の3つ。
- 長時間労働
- 収入の不安定さ
- 乗客への対応
まず、タクシー運転手の特殊な勤務形態になじめず「きつい」と感じる人が多いようです。
タクシー運転手の勤務形態には、主に以下の3つがあります。
昼日勤 | 7:00〜16:00 8:00〜17:00など |
夜日勤 | 17:00〜翌2:00 18:00〜翌2:00 19:00〜翌3:00など |
隔日勤務 | 7:00〜翌2:00 7:00〜翌3:00 8:00〜翌4:00など |
昼日勤、夜日勤であればほかの仕事と変わりませんが、問題は「隔日勤務」です。
途中で3時間の休憩と、仕事終了から次の勤務まで20時間以上の休息がとれますが、非常に長い時間拘束されます。
慣れるまでは、多くの人がきついと感じるでしょう。
また、歩合制特有の収入の不安定さや、乗客への対応がきついという声もあります。
酔っ払いの相手などをする場面もあり、ときには車内で吐かれることにきつさを感じるケースもあるようです。
車を運転する仕事なら軽貨物ドライバーもおすすめ◎
タクシー運転手に向いている人や向かない人について解説しました。
タクシー運転手の仕事を楽しんでいる人もいますが、「きつい」と感じている人も一定数おり、向き不向きがある仕事といえます。
車を運転する仕事であれば、タクシー運転手にこだわらないという人には、軽貨物ドライバーもおすすめです。
軽貨物ドライバーは、軽バンなどを運転して荷物を配達する仕事です。
軽貨物ドライバーもタクシー運転手と同様に歩合制のところが多いですが、業務委託で始めるのであれば自分で営業する必要もなく、荷物を配達すれば配達しただけ稼げます。
また、基本的に車内では1人のため、タクシーのように顧客とのコミュニケーションが頻発する仕事ではありません。自由かつ自分の世界で淡々と仕事をしたいという方には向いています。
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