軽貨物ドライバーは、天気予報に関係なく荷物を運ばなければいけません。雨の日は路面や視界などのコンディションが悪くなるため、事故やトラブルが起こりやすくなります。
そのため、雨の日の対策やコツを把握しておくのは、軽貨物ドライバーにとって必須です。
今回は、軽貨物の仕事で雨の日に起こりやすいトラブルやクレームをはじめ、トラブルなく安全に配達するための対策について紹介します。
普段以上に気をつかう雨の日の配達ですが、しっかりと対策して稼げる軽貨物ドライバーへと進化していきましょう。
雨の日の配達で起きうるトラブルは?
雨の日には配達トラブルが増加する傾向があります。
配達トラブルの中には、交通事故もあり、首都高ドライバーズサイトの統計データによると、1時間あたりの交通事故件数が、雨の日は晴れの日の4倍事故も多くなるとのこと。
雨の日の配達でよくあるトラブルは以下の3つです。
- 交通渋滞で配達が遅れる
- 荷物や伝票が濡れてしまう
- 転倒や事故に遭う可能性がある
それでは、各トラブルについて詳しく解説します。
交通渋滞で配達が遅れる
雨の日は視界も悪く、おまけにスピードを抑えて走行するため、交通渋滞は避けられません。
特に、スポット便やチャーター便では集荷時間や到着時間が厳守という案件もあるでしょう。
安全運転を前提に、遅刻しないよう早め早めの行動を心がけていくことが、雨の日の配達遅延予防として重要です。
伝票や荷物が濡れてしまう
伝票や荷物が雨に濡れてしまうトラブルも多いです。
伝票が雨に濡れると印字が滲んでしまい、配達先の情報が分からない、といったこともあります。こうなると配達業務全体の効率も下がりかねません。
また伝票が濡れてしまうと、荷物から伝票が剥がれにくくなることも多々あります。
さらに雨の日は、需要が高まっている「置き配」でのトラブルも発生しています。
何も対策せずに玄関の軒先などに置いた結果、大切な荷物がびしょ濡れになってしまいクレームにつながる、というケースもあるようです。
雨の日は特に、自分が荷物の受け手になったつもりで配達する姿勢が求められます。
転倒や事故に遭う可能性がある
雨の日には路面のコンディションや、荷物を運ぶときの台車の扱い方も十分注意しなければなりません。
路面の状態によっては非常に滑りやすくなっており、転倒する可能性があります。最悪の場合、怪我をしたり事故に遭ったりすることも……。
さらに、荷物を台車で運んでいる際にうっかり落としてしまうと、そのまま荷物の濡れや破損につながるケースもあるでしょう。
くわえて、雨の日に台車を早く動かすと、小さな水たまりに入った際に水しぶきが飛ぶこともあります。その水しぶきで、荷物が濡れてしまい、配達先の方からクレームが来たりトラブルになったりすることもありmす。
車の場合、路面やタイヤが濡れているため、ブレーキを踏み込んでから止まるまでの時間が長くなります。そのため、スリップや衝突事故などが発生しやすく、雨の日の交通事故発生率は高くなるため、注意する必要があります。
雨の日でも安全に配達するコツや対策は?
晴れの日と比べてトラブルに繋がりやすい雨の日の配達にはコツがいります。順番に見ていきましょう。
荷下ろしの際は段ボールやタオルを活用する
荷物を荷下ろしするときには、台車やトラックの荷台に段ボールを敷いて、濡れないように対策するドライバーもいます。
段ボール以外だと、使わなくなった大きめのタオルも重宝します。乾いたタオルを数枚持っておくと、荷下ろしや積み込むときに濡れたときにささっと拭けて便利ですよ。
ビニール袋をかける
荷物の大きさごとにビニール袋を使い分けるのがおすすめです。
ビニール袋以外だと、水を弾く防水性の大きなエコバックで代用している方もいます。90L以上の大容量のゴミ袋も重宝するため、荷台に数枚載せておくと安心です。
片手で持てるサイズかつ天地無用以外の荷物は、濡れないよう胸に抱えて配達すると伝票が濡れずに済むので覚えておくと便利です。
余裕を持って行動する
交通渋滞をはじめ、衝突事故やスリップなど、雨の日には事故の発生率が高くなります。さらに、予想外の雨量だと、いつも通っている道が交通止めになる可能性もなきにしもあらずです。
くれぐれも雨の日は慌てずに、いつもより余裕を持って行動し、ゆっくり確実に配達することが大切です。
万が一早めに着いてしまっても、集荷場所や配達場所の近くで時間をつぶすという選択肢も雨の日であれば良策です。
雨の日に配達する際の服装や便利グッズ
ここでは、雨の日の配達での服装や、あると便利なグッズを紹介します。
雨の日の配達はただでさえ不快になりやすいものです。便利なグッズで身を固めて、少しでも快適に仕事をこなせるようにしておきましょう。
雨の日に配達する際の服装
軽貨物ドライバーにとって、カッパは必須アイテムです。動きやすさを重視するためにも、上下別のセパレートタイプがおすすめ。
なかにはカッパを着用せずに配達している軽貨物ドライバーもいますが、自分自身の体調面やお客さんに与える印象を損なわないためにも、必ず用意しておきましょう。
なお、お金に余裕がある場合は、惜しまずに機能性の高いものを買っておくと良いですよ。撥水性が高かったり止水ファスナーのポケットがついていたりすれば、ストレスが高くなる雨の日の配達も快適にできます。
さらに、滑り止め機能のある「手袋」も準備しておきましょう。荷下ろしや仕分け作業のときに活躍します。
軽貨物ドライバーが常備しておくべき雨具
軽貨物ドライバーの雨の日対策として、撥水性&通気性のある「靴」も用意しておきましょう。
足元は濡れやすく、雨用の靴でなければすぐにびしょ濡れになってしまいます。長時間履いていると足が徐々にふやけて、靴ズレや水虫になるリスクもあります。
また靴底が濡れていると、運転時にブレーキやアクセルを踏んだ際に、足がすべってペダルを踏み外してしまうことも少なくありません。
運転前に靴を履き替えるための靴を、もう1足準備しておくのも効果的ですよ。
その他ドライバーにおすすめの雨の日用便利グッズ
ここまで紹介した以外に、用意しておくと便利な防水グッズは以下の通り。
- 防水スプレー
- 防水バッグ
- タオル
防水バッグは、配達に必要なペンやクリップなどの細々としたアイテムを持ち運ぶ際に便利です。配達から車内に戻ってくる際に、カッパなどについた水滴を拭くためのタオルも、運転席付近に常備しておくとよいでしょう。
また、防水加工してあるカッパや靴も、使用するたびに防水加工が落ちてくるため、防水スプレーを使ってコーティングするなどのケアが要ります。
そのほか、車体の便利グッズとしては 、窓ガラスが曇らないようにワイパーゴムを取り替えておいたり、フロントガラス・リアガラス・サイドミラーなどにガラスコーティングをしたりして、事前に対策を施しておくのもおすすめです。
軽貨物ドライバーは雨の日こそ儲かるチャンス!
雨の日の配達は在宅率もあがり、晴れの日と比べると不在や再配達も減るため、効率よく稼げるチャンスです。
さらに雨の日は、家から出たくないと考える人が増えるため、フードデリバリーやネットスーパーなどの需要も上がります。
雨の配達での煩わしさやトラブルの発生などのデメリットはありますが、配達員の供給が減るために一気に稼げるチャンスでもあります。
安全に配達するためのコツや対策を意識して、雨の日の配達にも積極的に。