アマゾンフレックスでは、配達を始めたばかりのドライバーが業務に慣れるために「ナーサリー期間」を設けています。
この記事では、ナーサリー期間の特徴や注意点、期間終了後の変化について詳しく解説します。
アマゾンフレックスで稼ぐにはナーサリー期間中に必要なことを実践し、期間終了後の変化にスムーズに対応できるような準備が重要です。配達業務を始めたばかりの方は、ぜひ参考にしてくださいね。
アマゾンフレックスのナーサリー期間とは
アマゾンフレックスのナーサリー期間とは、初心者ドライバーが配達業務に慣れるためのトレーニング期間です。
具体的には、配達1回目から20回目までがナーサリー期間となり、期間中の荷物量は通常よりも少なく設定されています。
そもそも「ナーサリー(nursery)」は、保育園・託児所・植木屋など成長や発展を促す場所を意味する言葉です。
アマゾンフレックスのナーサリー期間は、初心者ドライバーが安全に効率良く配達できるようになるための練習期間ともいえます。
アマゾンフレックスのナーサリー期間の特徴
ここからは、アマゾンフレックスの配達トレーニング期間であるナーサリー期間の具体的な特徴についてみていきましょう。
荷物の個数が少ない
ナーサリー期間中は配達する荷物の個数が少なく設定されています。
配達回数に応じた荷物量について、以下の表にまとめました。
配達回数 | 荷物量 |
---|---|
1回目~5回目 | 通常の約65% |
6回目~20回目 | 通常の約85% |
ちなみに、20回の配達回数というのは20日間稼働することではありません。
アマゾンフレックスの1回の仕事はブロックという単位でカウントしているので、毎日2ブロックの配達を行えば、ナーサリー期間を10日間で終了することになります。
一部では荷量が多いとの声も?
一部では、「ナーサリー期間中にもかかわらず、荷物が多い」との声も聞かれます。
以下のような場合、ナーサリー運用が適用されないことがあるため、荷物が多いと感じることがあるでしょう。
- ほかの配達員が直前にキャンセルしたブロックを担当する場合
- システム上、ナーサリー運用が導入されていない地域やルートを担当する場合
ナーサリー期間中でも、荷物が減量されないケースがあることを理解しておきましょう。
出典:よくあるご質問|Amazon Flex
未配を出したりレスキューしたりしてもアカウント評価に影響しにくい
アマゾンフレックスにはアカウント停止制度があるため、停止の原因となる行動には注意が必要です。
特に、配達に慣れていないうちは未配を出したり、レスキューを受けたりすることもあるでしょう。
レスキューとは、荷物をすべて配達できないときに、待機しているドライバーに配達を助けてもらう制度です。
ナーサリー期間中は、荷物を配達しきれない状況になってもアカウント評価に影響しにくい措置が取られています。
とはいえ、飲酒運転や信号無視などの交通ルール違反は重大な規約違反とされ、ナーサリー期間中であっても即座にアカウント停止の対象となります。
配達しやすいエリアを担当できる
ナーサリー期間中はデリバリーステーションから近く、配達しやすいエリアを担当させてもらえる可能性があります。
ただし、その日の配達先が必ずしも配達しやすいルートになるとは限らないため、確実性はありません。
アマゾンフレックスのナーサリー期間の注意点
ナーサリー期間中であっても、前章で紹介したような特別措置が適用されないこともあります。
例えば、以下が挙げられます。
- デリバリーステーションでの都合などにより、ナーサリー運用を提供できない可能性がある
- ナーサリー運用の減量割合の変更・停止・中止の判断は、予告なく実施されることがある
- 日によって物量は変動するため、荷物の減量は絶対ではない
- ナーサリー期間中であっても、未配を出しすぎたり、毎回レスキューを受けていたりすると評価が落ちる
ナーサリー期間中でも、荷物の減量が正確に反映されないことがあり、配達の個数が予想より多くなることがあります。
また、荷物の多さが理由で配達が完了できない場合でも、未配を繰り返すとアマゾンフレックスから悪い評価を受ける可能性があります。
出典:よくあるご質問|Amazon Flex
アマゾンフレックスのナーサリー期間にすべきこと
配達初心者向けに、寛容な対応を取ってくれるナーサリー期間を最大限に活用することが、今後の配達業務をスムーズに進めるカギです。
本章では、アマゾンフレックスのナーサリー期間にすべきことを3つ紹介します。
アプリの使い方に慣れる
アマゾンフレックスでは手持ちのスマートフォンにアプリをダウンロードして、配達業務を進めます。
アプリで行う主な操作は、以下のとおりです。
- アプリメニューから受託可能なオファーや配達ブロック一覧を確認する
- デリバリーステーションまでのルートを確認する
- 担当する荷物をアプリでスキャンして持ち出しをかける
- 配達先をマップで確認する
- 置き配指定の場合には、指定場所に荷物を置いて写真を撮る
アプリを使ってみてはじめて直面する問題もあるでしょう。
このような問題や疑問を解決するには、まず「Amazon Flexはじめてガイドブック」に目を通すのがよいでしょう。
あるいは、DまたはMから始まる大規模ステーションにプロDPといわれる、現場での経験が豊富なデリバリーパートナーが常駐しているため、直接質問や相談をしてみることをおすすめします。
出典:Amazon Flexはじめてガイドブック|Amazon Flex
早く配る方法を模索する
アマゾンフレックスの荷物を早く配るにはいくつかのコツがあるため、自分に合った方法を模索する必要があります。
主なポイントを紹介します。
- 荷物を取り出しやすいように番号順に積み込む
- マンションやアパートの宅配ボックス・ポストの位置を把握しておく
- 次の配達先までのルートを瞬時に思い浮かべられるよう訓練する
- 地図上と実際の配達先の場所が異なるピンズレを解消しておく
- 駐車位置を確認しておく
- アプリのAI推奨ルートに依存しない
- 100m程度の距離なら、車を使わず徒歩で配達する
- 持ち戻りの荷物へのスリーアテンプトシート(不在などの理由で配達できなかった荷物に貼り付けて荷物ごとに管理するためのシート(シール))記入作業は、帰庫時にまとめて行う
特に、荷物の積み込み方は配達スピードに大きな影響を与えます。
最初に配達する荷物は、ドライバー側の後部座席や後部ドア付近に積み込みましょう。
小物はカゴなどに配達順に立てて組んでおき、助手席へ置くことで迅速に取り出せます。
荷物の取り出しに時間がかからないよう、配達前の準備を万全にすることが重要です。
出典:Amazon Flexはじめてガイドブック|Amazon Flex
荷物を確実にスキャンする
アマゾンフレックスの荷物に限らず、持ち出す荷物のスキャンが漏れていると未配につながりやすくなります。
スキャン漏れがあると、アプリ上ではすべて配り終えたはずが、車内に荷物が残ってしまう事態を招きます。
その結果、スキャン漏れの荷物のために同じ道を再度通る必要があり、時間内に配達できなければ未配として処理されてしまうのです。
積み込んだ荷物とスキャンした荷物の数に過不足がないよう確実にスキャンすることが、効率良く配達を行うコツです。
アマゾンフレックスのナーサリー期間終了後に変わること
ナーサリー期間には荷物量や配達エリアが調整されますが、期間が終了するとこのような調整もなくなります。
具体的にナーサリー期間終了後に変わるポイントについてみていきましょう。
配達個数が増える
ナーサリー期間中は、荷物量が通常の約65〜85%に調整されますが、期間終了後には担当する配達個数が増えます。
荷物が少なければ多少イレギュラーな事態が起こっても、焦らず対処できるかもしれません。
しかし、同じ時間で多くの荷物を配るには、ペースを上げて効率良く配達することが求められます。
配りきれずにレスキューされるとアカウント評価につながる
膨大な荷物を配りきれずにレスキューを出されると、アカウントのマイナス評価につながる可能性があります。
つまり、ナーサリー期間中のようなマイナス評価への寛容さがなくなるということです。
1回のレスキューで即座にペナルティが課されることはほとんどありません。
しかし、頻繁にレスキューされるようであれば、運転や配達の資質に問題があると見なされる可能性があります。
配達エリアが広範囲になる
ナーサリー期間中は配達エリアがデリバリーステーションに近く、比較的簡単に配達できるように設定されています。
しかし、期間が終了するとステーションから遠く、ビルやタワーマンション、国道沿いなど、難しいルートでの配達も組まれるようになります。
見慣れない土地での配達も発生するので、ナーサリー期間終了後の配達難易度は高くなるといえます。
アマゾンフレックスのナーサリー期間の報酬は?
ナーサリー期間中の報酬は、通常の配達と変わらず満額が支払われます。
ナーサリー運用が適用されても報酬は減額されず、レスキューを受けた場合でも報酬が減ることはありません。
ナーサリー期間以外にアマゾンフレックスに研修はある?
アマゾンフレックスには研修制度がありません。
例えば、業界大手の運送会社であるヤマト運輸では、新人ドライバーは約1カ月間トラックに横乗りして研修を受けた後に、独立して配達業務を始めます。
一方、アマゾンフレックスではオンライン説明会があるだけで、実際にトラックに同乗するような研修はありません。
アマゾンフレックスのオンライン説明会の内容は、以下のとおりです。
- アプリの登録方法
- 配達業務の1日の流れ
- 報酬について
- 募集中のステーション情報
- 黒ナンバーの取得方法
横乗りなど実務を行いながらの研修はないため、配達初心者にとっては十分とはいえないかもしれません。
出典:Amazon Flex オンライン登録説明会|Amazon Flex
研修ありのアマゾン案件はAmazon配送サービスパートナー!
アマゾンフレックスでは、ナーサリー期間を設けて荷物量や配達エリアを調整しています。
しかし、配達初心者がこの期間だけですべてのノウハウを習得するのは難しいでしょう。
もし、配達業務に不安を感じるなら、Amazon配送サービスパートナーを検討してみることをおすすめします。
Amazon配送サービスパートナーはAmazonから直接、配達を依頼されている運送会社(配送サービスパートナー)と業務委託契約を結んで荷物の配達を受託するプログラムです。
当プログラムは充実した研修制度が整っており、先輩スタッフから実務に必要なノウハウを直接学べます。
また、Amazonと直接契約を結んでいるパートナー企業のもとで働けるので、デリプロのようにロイヤリティが抜かれることはありません。
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