どのような仕事にもリスクはつきものです。個人事業主の軽貨物ドライバーも例外ではありません。
とくに個人事業主の場合だと、会社に雇用される軽貨物ドライバーや副業ドライバーとは違ったリスクが考えられます。
本記事では、業務委託メインの軽貨物ドライバーにはどのようなリスクやデメリットがあるか解説します。
また、個人事業主の軽貨物ドライバーになる前に把握すべき、リスクの回避方法についても触れていきます。
個人事業主の軽貨物ドライバーになるデメリット
個人事業主として軽貨物ドライバーの仕事をする場合、以下の3つがデメリットがなり得ます。
- 収入が不安定
- 責任が思い
- 社会的信頼度が低い
それでは各デメリットについて見ていきましょう。
収入が不安定
業務委託で仕事を受ける軽貨物ドライバーは、働いた分だけ稼げるのが特徴的です。
その反面、その月の依頼数が少なければ収入も減ります。さらにそこからガソリン代や駐車場など、毎月かかる経費も自分で支払わなければいけません。
企業に雇用されている正社員ドライバーだと、運ぶ件数や距離の変動と関係なく、毎月決められた額の給料が支払われるため収入は安定しています。
個人事業主は自由に働ける分、委託先からの依頼によって収入が変動するため、収入が不安定になりやすいといえます。
責任が重い
軽貨物ドライバーとして働く場合、個人にかかる責任が重くなります。
荷物の配送で時間指定がある場合は、遅延しないように自分でスケジュール管理も行わなければなりません。
万が一、荷物の破損や事故などのトラブルに遭遇したときは、すべて自分で責任を負う必要があります。賠償金や代替品の手配が発生した場合は、誰もカバーしてくれないため、自分で対処する場合もあるでしょう。
会社が全責任を負担すしてくれる正社員と違って、自分で責任を負い対処しなければならない点をデメリットに感じる人もいるでしょう。
社会的信頼度が低い
法人と比べると、フリーで活動している個人事業主は、社会的信頼度が低いです。
これには、開業時に必要な手続きの多さや準備する資金など、さまざまな要因があります。
もちろんすべての企業の信頼度が高いというわけではありません。とはいえ株式会社の場合だと、決算公告など財務情報の開示が義務化されているなど、会社の規模感や信用調査データなどがわかるため、仕事の依頼先を決めるときの信頼度を数字など客観的なデータで判断できる傾向にあります。
一方、個人事業主の場合は、その人物の雰囲気や周りの評判など、主観的なものでしか信頼度が測れません。そのため、どうしても法人に比べると社会的信頼度を得るのが難しいといえます。
個人事業主の軽貨物ドライバーに起こり得るリスクとは
個人事業主の委託ドライバーであるが故のリスクとして、「突然の契約解除」「悪徳業者との契約」があります。
それぞれのリスクについて詳しく解説します。
突然の契約解除
個人事業主は、業務委託先からある日突然「契約解除」を言い渡される可能性があります。
突然の契約解除には、次のような理由が挙げられるでしょう。
- 委託先の経営不振
- 委託先の経営方針の変更
- 他の個人事業主軽貨物ドライバーの台頭
委託先の経営不振による影響で、来月から契約を解除すると言われるケースは少なくありません。また、委託先の経営方針が変わり、外注先を変えるという理由で解除となることもあります。
個人事業主の委託ドライバーが「生活できない」「稼げない」と言われる所以は、このように突然の契約解除が発生する可能性があるからです。
しかし、委託先の経営方針の変更などは、ドライバー自身ではどうしようもできない外的要因のため、諦めるしかありません。
もう1つの「ほかの個人事業主軽貨物ドライバーの台頭」は、自分より少ない費用で依頼できる軽貨物ドライバーが出てきた場合などに起こり得ます。
人間的な相性や事情で突然終了ということもあるので、後悔しないためにも日頃から社会人として最低限度のビジネスマナーを心がけることが重要です。
また、自分ではそうしようもない理由で打ち切られた場合は、割り切ることも必要でしょう。
悪徳業者との契約
軽貨物ドライバーの元請け先として悪徳な業者が入り込んでいるというケースもあります。悪徳な業者がよくやる手口には、以下のようなものが挙げられます。
- さばききれないほどの仕事を回してくる
- 高額な契約金を要求してくる
- 車のローンを無理やり組まそうとしてくる
いざ契約したものの、なかなか仕事が回ってこなかったり、逆にさばき切れないほどの仕事を回されたりするケースもあります。また、軽貨物ドライバーを騙して、高額な契約金額を欲求してきたり、高圧的な態度で無理矢理車のリース契約を結ぼうとしてきたりするような、悪質なパターンもあるのです。
悪徳な業者の手口を知って、対策を講じていくことで、より安全にかつ安定して軽貨物ドライバーの仕事を確保していきましょう。
悪質な業者を回避するための知識については、下記の記事で詳しく紹介しています。
軽貨物の個人事業主がデメリットやリスクを回避する方法
個人事業主の軽貨物ドライバーとして起こり得るデメリットやリスクを回避するためには、事前に回避方法を把握するのが肝心です。
デメリット&リスクを回避する方法には、以下の3点が挙げられます。
- 営業活動を怠らない
- マッチングサービスに登録する
- 軽貨物ドライバーとしての能力を高める
それでは1つずつ見ていきましょう。
営業活動を怠らない
業務委託で仕事を請け負う場合、収入を安定させるためにも、委託先を1つだけに限定せず、複数の依頼先を確保しておく必要があります。
「運送会社の都合により、来月からの依頼がストップとなった」というケースは珍しくありません。そのため、安定して仕事を依頼してもらえている間でも、新たな依頼主となり得る人物や企業に対して、営業活動しておきましょう。
また、スポット便やチャーター便など、単発で請け負うことも視野にいれておくと安心です。細く長い付き合いができる依頼先を見つけておくと、仕事が途切れそうなときでも収入が0になるリスクを防げます。
マッチングサービスに登録する
配送マッチングサービスに登録しておくのも、リスク回避法の1つ。配送のマッチングサービスでは、365日24時間、案件が更新されます。
また、スマートフォンやパソコンを使えばいつでもどこからでも仕事が探せます。請負元の事情で収入が少なくなりそうなときでも柔軟に仕事を探せるため、個人事業主の軽貨物ドライバーなら登録しておいて損はありません。
軽貨物ドライバーとしての能力を高める
仕事を途切れさせないためには、軽貨物ドライバーとしてのスキルを磨く姿勢も欠かせません。
たとえば、1日にどれだけの荷物を運べるかや時間通りに運べるか、トラブルにも柔軟に対処してくれるかなどです。
ただ目の前の仕事を言われた通りこなすだけでなく、軽貨物ドライバーとしての能力を積極的に高めるよう努めることで、「ぜひこの人にお願いしたい」と思ってもらえるようになります。
需要の高い軽貨物ドライバーになることで、デメリットやリスクもカバーできるようになりますよ。
軽貨物の個人事業主になることで得られるメリットもたくさん!
ここまでお伝えしたように、個人事業主の軽貨物ドライバーには特有のデメリットやリスクがつきものです。
とはいえ個人事業主の軽貨物ドライバーは、自分の時間を大切にしつつ楽しみながら稼げるメリットもあります。
今回紹介したデメリットやリスク回避のポイントを念頭に、「自分は個人事業主に向いているのか」をしっかり熟考した上で、需要のある軽貨物ドライバーを目指していきましょう。
なお、業務委託で働く個人事業主の軽貨物ドライバーは、安心して仕事に取り組める案件や依頼先を探す方法を知っておくことも大切。
軽貨物ドライバー専門の求人サイトの「ハコボウズ」では、優良な案件や企業のみを掲載しています。ぜひ「ハコボウズ」を活用して、安心して取り組めるお仕事を探してみてください。