軽貨物ドライバーの働き方として、運送業界最大手のヤマト運輸の業務委託を受けるという方法があります。大手からの安定した荷物の依頼と、様々な働き方を選べる点で、軽貨物ドライバーの働き方の選択肢として人気です。
メリットもありますが、荷主の経営状況によっては契約が突然終了してしまうということもあります。今回は運送業界最大手、ヤマト運輸での軽貨物ドライバーの仕事内容について、ご紹介していきましょう。
ヤマト運輸の業務委託での仕事内容とは
ヤマト運輸の業務委託には、「一日貸し切り便」と「ナイト便(夕方限定)」があるのが特徴です。それぞれの仕事内容の違いについて、ご紹介していきましょう。
さらに、気になる1日当たりの収入の目安についても具体的な数字でご紹介します。
一日貸し切り便
朝から夜まで、支店と配達エリアを合計3往復しながら配達していくのが「一日貸し切り便」です。業務委託契約をした支店に朝7時に出社し、朝礼と積荷をしていきます。
ヤマト運輸の独自専用端末を使いながら、午前中に100個前後配送。
夜は再配送の便の最終時間帯が19時から21時なので、再配送が終わらないと業務終了ということにはなりません。
配送後も伝票の整理や不在で配れなかった荷物を持ち帰りもあります。専用端末の電源を落とし、各支店で業務終了報告をしたのち、終了という一日の流れで働いていく形です。
ナイト便
「ナイト便」は17時から業務委託契約をしたヤマト運輸の支店に出社し、1便のみ配送するという仕事のスタイルです。荷物の個数は平均60個前後。
配達の終了時間は21時になります。出社時間や便数、荷物の個数以外の業務内容については、「一日貸し切り便」と同じ流れになりますので、「一日貸し切り便」の仕事の流れを確認してください。
業務委託での1日当たりの収入の目安は?
ヤマト運輸での業務委託では、1個の荷物が配達されることで、130円から150円ほどになります。
例えば、「一日貸し切り便」の業務委託ですと、1日あたり、「100個から150個」×「130円から150円」=「13000円から22500円」ほどの収入に。
配達した荷物の個数と荷物の単価次第で、同じ業務でも日給あたり1万円近くの差があるので、配達スキルを向上させていくことが収入を多く得るためには必要だと言えるでしょう。
月収だと、25日間働く場合、「13000円から22500円」×25日=「325,000円から562,500円」と20万円以上差があるので、荷物の個数や単価にはくれぐれも気をつけてください。
業務委託でヤマト運輸の仕事を得るためには
ヤマト運輸の仕事を業務委託するためには、以下の3つの方法があります。
- 軽貨物委託業者からの紹介
- ヤマト・スタッフ・サプライへの登録
- ヤマト運輸の支店へ直接営業する
「軽貨物委託業者からの紹介」や「ヤマト・スタッフ・サプライへの登録」、「ヤマト運輸の支店へ直接営業する」といった3つの方法について、詳しくご紹介していきましょう。
軽貨物委託業者からの紹介
個人事業主として働く軽貨物ドライバーを束ねている軽貨物委託業者があります。そこに所属することで、ヤマト運輸の仕事を受注していくことも可能です。
多くの軽貨物ドライバーが軽貨物委託業者を通して業界に入ってきているのも現状で、紹介手数料が徴収されるデメリットはありますが、万が一のサポートも受けられるため安心感があります。
ヤマト・スタッフ・サプライへの登録
ヤマト運輸の子会社であるヤマト・スタッフ・サプライに登録することで、ヤマト運輸の個人宅配送を請け負うことも可能です。
ヤマト・スタッフ・サプライに登録するメリットは自分の都合の良い時間や働き方、作業レベルの難易度を融通してもらえる点でしょう。
ヤマト運輸の仕事を請け負ってみたいが、どんな感じか分からないので、少し試してみたいという方が、ヤマト・スタッフ・サプライに登録して行なっていることが多いです。
ヤマト運輸の支店へ直接営業する
ヤマト運輸の支店におもむき、直接支店長に営業を行なっていくことで、ヤマト運輸の仕事を回してもらっている軽貨物ドライバーもいます。
ですが、365日自分のコースを走ることを求められたり、請求業務も課されたりしたという事例も報告されているため、注意が必要です。
仲介手数料もかからないため、営業が上手くいけば、一番報酬が高くなる方法でもあります。
営業力や実績に自信がある方におすすめの方法です。
ヤマト運輸と業務委託する際の注意点
ヤマト運輸と業務委託する際に気をつけなければならない点もあります。各種報道にも出てしまったことがある問題点もありますので、しっかりと問題点も頭に入れながら、営業活動をしていくことをおすすめしたいです。
大きく分けて以下の3点ほど注意点があります。
- フランチャイズ契約ではロイヤリティーなどの支払いが発生する点
- 荷物の個数制限が実施されたことも・・・
- 委託切りが起こった事例も
「フランチャイズ契約ではロイヤリティーなどの支払いが発生する点」や「荷物の個数制限が実施されたことも・・・」、「委託切りが起こった事例も」といった注意点について、ご説明していきましょう。
フランチャイズ契約ではロイヤリティーなどの支払いが発生する点
ヤマト運輸でフランチャイズ契約すると、開業資金として、税込248,000円を支払わなければなりません。さらに、ロイヤリティーは月額税込18,000円かかります。白のワンボックスカー限定という制限もあるので、気をつけてください。
ですが、仕事を安定してもらえるだけでなく、大手のブランドであるヤマト運輸という名前が使えるというメリットは、お金を払ってでも欲しい人がいるのも肯けるのではないのでしょうか。
荷物の個数制限が実施されたことも・・・
アマゾンなど、通販大手からの荷物が多くなり、慢性的なドライバー不足と、時間外労働が増えたことで、ヤマト運輸が赤字になったことがありました。
正社員ドライバーの荷物を保ちつつ、経費削減を行う一環として、業務委託先のドライバーの荷物の個数制限がなされたこともあったので、気をつけてください。
大元の経営状況によって、委託される荷物の量が変わってしまい、収入も減ってしまうというリスクも頭の中に入れておくほうが良いでしょう。
委託切りが起こった事例もあり!
荷物の制限だけでなく、大元のヤマト運輸の業績悪化に伴い、委託切りが実施されたこともありました。
アンカーキャストと呼ばれる契約社員が増加したため、委託業務を請け負う軽貨物ドライバーとの契約を切ることで、大幅に増えた経費を削減しようという意図で行われてことはご存知でしょうか?
依頼先の経営状況の情報もしっかり手にいれながら働いていくことが必要な時代になってきているのも事実です。
業務委託を切られた場合、どのように生計を立てていくのかについても考えながら、ヤマト運輸の仕事を引き受けていく必要がでてきています。気をつけてください。
まとめ
ヤマト運輸から業務委託を受けて軽貨物ドライバーの仕事をしていくことについて、今回はご紹介していきました。
運送業最大手ですし、ネット通販全盛の今の時代、委託される荷物の量は安定しています。安定した配送により、収入も安定化させることも可能でしょう。
ですが、大元のヤマト運輸の業績悪化によって、業務委託を受けて仕事をする軽貨物ドライバーへの荷物の量が減らされたり、契約解除を言われたりといったことも想定される時代になってきています。
安定した報酬だけでなく、契約終了というリスク対策もしっかりと考えた上で、ヤマト運輸とのパートナーシップを活かして仕事をしていくことが必要なのではないでしょうか。
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